言葉なんて、男にとってには二の次で。
言える人もいるだろうけど、
言えない人のほうが多いに決まってる。
どんなに可愛い彼女でも、
どんなにタイプでも、
絶対言葉に出来ない。
頼まれたとしても・・・・ね。
言われなくても解れよ
「ねぇねぇ、ドラコ! これ教えて欲しいんだけど・・・」
「どこ?」
「ココ」
短い指で俺が去年教えてもらった所を指差す。
「何がわからないんだ?」
「578年〜781年にあったストーリー。『○○事件』とかだけだと、内容解んないじゃん? だから、どうして起きたのか とか教えてもらおうと思って。ドラコ歴史得意だったでしょ?」
「あぁ。此処ら辺なら簡単さ」
良い香りのするシャンプーを使ってて、刺激的な匂いがする。
近付いてるって事もあるけど、やっぱ刺激的。
代々スリザリンのマルフォイ家。
代々グリフィンドールの家。
恋愛をしてはいけない という暗黙のルールがあるが、暗黙なのだから、知らないで通せる。
「―――ってな感じかな」
「へぇ・・・良く覚えてるね」
「簡単だしね」
の頭を掴み自分の胸元へ引っ張る。
小さい頭に、茶色い髪。
長い睫毛に、ぷっくりした唇。
「急に何?」
「こうしたくなっただけ」
「うん。それでも良い」
照れたような笑顔を長い髪の毛で隠して笑う。
そして僕のほうを向いて吸い付くようなキスをする。
物足りないようで、ちゃんと起き上がって、僕の肩を掴みながら何回もキスしてくる。
「の方が欲しがってるじゃん」
「ドラコもでしょ?」
ホグワーツの廊下っていうのも忘れて。
暗黙のルールも忘れて。
誰に見られていようと、自分達がしたいからする。結構じゃないか。
「ねぇ・・・好きって言って?」
「なんでさ? 照れくさいじゃん」
「一度だけは言われたいよ」
「照れくさいって」
ちょっと拗ねたよう顔をおろす。
別に好きじゃないから言わないって訳じゃないんだけど、言うまでのモヤモヤと 言ってからの何とも言えない感じ。
目を合わせようとも、合ったらが照れ笑いしてそうだから余計に恥かしくなるし。
「ねぇ・・言って?」
口を少しあけて、上目遣いで見てきて。
「言わなくても解れよ。ばか」
の顔に近付いて、大きな耳たぶがある耳元で囁いた。
耳が弱いって知ってる。
自分でも色っぽい声を出した気がしていた。
案の定はビクッと震えていて、恥ずかしい と顔で言っている。
「以外の人にキスしたりしないし、抱きしめたりだってしない。解るだろう?」
「でも・・・」
「キスしたいのはだけだ」
耳とエラの境目をチュッと痕を残すようにキスをする。
「だけさ。」
「うん・・・・・」
背中を摩ると、くすぐったそうに体を揺らす。
「・・ちょ・・・と」
体を蹲らせてきて、甘い声を聞かしてくれる。
でも、気にせず服の中に手を入れて。
しょうがないなぁ・・。
「愛してるよ」
あーあ。言っちゃった。
まぁいっか。 には愛撫の気持ち良さで聞こえなくなってるし。
可愛い声、もっと聞かせろよ。
俺も言ったんだからさ