この愛だけは.....04














「ジェームズでしょ?」
「・・・僕はシリウスだけど?」
「嘘おっしゃいッ! 私がわからないとでも思ったの? 何年アンタとシリウスを見てきたと思ってんの?」




 元々家が近かったしね。 幼なじみってコト。



「ちぇッ!ぜってぇバレねぇと思ったのに」
「バレバレよ。 シリウスはシャイボーイだから、あんな事言わないし」
「よく見てるな、シリウスの事・・・」



 バレバレ・・・って訳ネ。
 無駄なところで頭使わないでよ・・・ジェームズ。



「・・・って早く姿を戻してよ。」
「コレばっかりは時間が経たないと戻らないモンでネ」




 いや、その姿のまま抱きつかれていても、困るんだけど。
 一応顔とかはシリウスなわけでー・・・ 心臓が止まるよ? 心臓停止で死ぬわよ?



「で、シリウスに思い伝えてないの?」
「伝えれたら、こんな状況になってないと思うけど」
「そりゃそうだ。 は・・・いつもシリウスを見てたよな」
「悪い?」
「んや、別に。俺にはリリーがいるし。だけど、が好きだったときは辛かったな・・なにをしても、は俺を見てくれないし、シリウスがテストで一番になるとは、子供が授かったように喜んだ・・・だから、一生懸命、勉強した・・・・・1位になってもは褒めても、そこまで真剣にしてくれなかった・・・」



シリウスの声だけど、ジェームズの声に戻りつつある。
肌の色も・・・体格も・・・

こういうとき、どうせっすれば良いのだろうか・・・。
わかんないよ・・・抱きしめ返すなんて無理だし、逃げるのも・・・なんか・・ネ。




「だから・・・明るく振舞おうとした。 そしたら、は絶対俺の事を見てくれると思って・・・・。リリーには悪いけど・・・・シリウスにを渡したくない・・・」




・・・・どうすればいいの・・?


「リリーの匂いも、容姿も好きだけど・・・・の事が忘れられない。
 シリウスの前だけ、女になるを・・渡したくない。 離したくない・・・」



 心は揺れはしないけど、ドキドキする。