唐突的な私だから、


もしかしたら、飽きてしまうかもしれないけど、


それでも、私はアナタのことを愛します。








いつも私を困らせる奴等。というより、学校全体を困らせている奴等。



「「姫っ!!!捜しましたぞ!!!!」」



それは、私に飛びついてきた奴等のことだ。




「姫、何故談話室で待っていなかったのです!?」
「朝一番に我等と会う約束をしたではありませんか!!!」




奴等はフレッドとジョージ。ウィーズリー家の双子だ。そして、私の恋人達でもある。


いつも、何が楽しいのか、悪戯に人生を没頭している。今だって、よく分からない約束事を繰り返している。
しかも二人同時に。どっちが何を言っているのかさっぱりだ。返答するのもややこしい。

朝くらいゆっくりしたいという私の願望はことごとくこの双子に破られてきた。



「あのさ、朝くらいゆっくり1人で食べたいんだけど。」
「なんとっ!!!愛しき姫には朝を共に過ごす友達がおられないのか!!」
「なんとおいたわしき!!」



はははははー、私にだって友達いるさ。ただこの場にいないだけだよ。




「「では姫、我々が一緒にっ!!」」




激しく勘違いした双子は私の両脇にドカッっと座る。
 たぶん、勘違いじゃなくて思いっきりワザとだ。




・・・・・誰でもいいからこの双子をどうにかして。




「ひーめぇ!!!」
「ひーめぇ!!!」



廊下に響くのは双子の声。朝食のあと、にうまくまかれたようだ。
それでも必死になって捜す双子もなんだか哀れに思えてくる。


ホントにこいつ等は恋人同士なのか、と周りの人間はつねに疑問に思っていることだろう。
ほとんどはカに対しての同情だろうが。



そのころの



「アンジェリーナッ!!!」



目の前にいる友人の名前を呼ぶ。この時がにとって、自由を手に入れた瞬間だ。
    あの双子から離れられた一瞬だ。



「あれ?、・・・あの双子どうしたの?」



からかうようなアンジェリーナの質問に、ご機嫌なは答える。



「まいてきた。」



顔とは裏腹に、声は辛そうだ。
相当、あの双子をまくのに走ったのだろう。


クィディッチをやっているわけでもないが、現ビーターの双子をまけたのはすごいことだ。そこまでして逃げたがるミズキに、思わずアンジェリーナは同情の目で見てしまう。



「でも、、あの二人は恋人なっ「姫っ!!!見つけましたぞっ!!!」



アンジェリーナの言葉は例の双子によって遮られる。
そして去ってゆくカの自由。



「姫、何故逃げるのです!?」
「我々がそんなに嫌いですかっ!!」
「「我々は、姫の恋人ではないですか!!!」」
「ちっ、違うわよ!って、違うわけでもないけど・・・・ちゃ、ちゃんと・・・・すっ・・・・・っ」
「「すっ?」」



顔が真っ赤のに、追い討ちをかけるように言う双子。
カが恥ずかしくて言えないことを知っている双子ははっきりいってたちが悪い。




「「言うまで帰しませんからね!」」



さぞ、面白い物を見つけたような顔の双子はそう言うとカを持ち上げどこかへ連れ行く。


そして連れ去られて行くカに、皆が手を合わせたとか合わせなかったとか。




「誰か、助けろよーーーーー!」
「「姫が好きって言ってくれればすむ話。」」




今日も何処かで三人のドタバタ劇が繰り広げられる。