キッチンに立つ後ろ姿









僕はと住み始めてから、もう5ヶ月になるかな。



最近バラエティー進出を始めた僕が
「1人暮らししたから料理覚えなきゃな」ってテレビで言ったせいで、
即座に決まった料理番組。


昼の4時半からの30分からなのに、
有名新人タレントが出てるし、調理師免許等をもっていて、信頼度も厚い。




料理を教えてもらおうと、


収録終わりにメルアド交換して、


お互いの友達でホームパーティーなんかしちゃったりして、


いつの間にか恋に落ちて、いつの間にか付き合ってた。




周りに流された感じがあるけど。






・・・一緒にすまない?」
「は!?」
「プロポーズって受け止めないでね。それはまだ後」
「なんで急に?」
「住む所買ったのに、家帰ってきたら暗くて男臭さしかないなんて嫌じゃん。」
「女臭くなってもしらないよ?」
の匂いだったらだいじょーぶ」


日本独特の耳かきって言うのを初体験しながら、の膝枕でグッタリしていた。
んー いい匂い。
















パパラッチの格好の餌食になるのはわかってた。

だけど、まったく嫌がらずに、逆にピースサインしたり、
記者を家に入れては酒を飲ませたりして、仲間に入れてやった。


へへっ 頭いーだろ!




客間からはの後姿が見えて、フッと笑いながらビールを飲む。
にが・・ッ!!




「ルパートはの何処が好きになったりしたの?」


パパラッチに成り立てらしいダガックが酔っ払いながら聞き出す。



「それってオフレコ用?」
「オンレコ用でお願いするよ!!」


もう真っ赤な顔をしているくせに、聞く事は聞くんだな。




「そうだねー・・・ やっぱり女の人の料理を作ってる後ろ姿ってすっごいソソるんだよね。変な意味じゃなくて。こう・・ドキッていうか、ムラッていうか・・・」
「ハハ!それは十分変な意味だ!」


ケケケッと笑いそうな雰囲気でダガックは一気にビールを飲み干す。



「男が料理をしていても、女の料理している姿には劣っちゃうよ、やっぱり。それが僕にとってのだからね」
「ベタ惚れも良い所だなぁ。確かに、料理作ってるところは男心を擽るよな!! 写真撮らしてもらっても良いかい?」
「あの番組スタッフと僕だけの特権だから、遠慮するよ」
「一枚ぐらい良いじゃないかー」


















次の次の週にダガックともう1人の女性が担当しているの雑誌の記事が話題になった。


僕の酔っ払い顔とピースした姿とか。

騒いだ後の客間とか。 ったく、なにを撮ってるんだよ。



「載せるなって言ったのになぁー」



の料理作ってる後姿。
写真でもちゃんと色気出てんじゃーん。





 ― ルパート:の料理作ってる姿はソソるんだよね!―



かーなり言葉をカットされていた。


まぁ・・・・間違いじゃないんだけどね。
うーん・・・


ま、いっか。









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日常っていうレベルじゃなくなっていますね、はい。

まぁ、実際にこんな事あったら、
ルパートに雑誌を見せて、


「なんて事ゆーのよ!」
「本当の事なんだか、しょうがないだろう?」
「・・・ルパートのあほ」



胸キュンだよね、こーゆーの!!!(≧▽≦)キャー


実際にないかな・・。