上を向くと丸く切り取られたように見える空。
何で私がそんな空を見ているのかというと、、フレッドとジョージに追い掛け回され。
挙句の果てには、石に躓いて井戸に落ちたなんて言えないわよ。
今見てる景色、それは井戸からの小さな空だった。
空から2つの手
「姫ーーーーー!!!」
毎朝毎朝繰り広げられる鬼ごっこ、フレッドとジョージに追いまわされ…。
そう、あの有名な悪戯好きな双子にだ!
「「姫!今日こそ僕らと一緒にデートでも!!」」
2人が声を合わせて言って来る。
「嫌!絶対嫌よ!どうせ、、又悪戯するんでしょう…?」
彼らを信じて思わず付いていった日の事が頭をよぎる。
あんな事、、もう2度とあっては良いものじゃないわ!
絶対、逃げ切ってやる。。
そう言って今日も又彼らに追いまわされ逃げる事に…。
何時も通り走って逃げている時だった、目の前の井戸へと石に躓いてまっさかさま。
気がついたらこの状況、上を向いてみれば空は丸く青かった。
それにしても、…どうしてこんな事になるのよ。
落ちた時に捻った足の痛さと此処から出られないと思う気持ちからいっぱいの涙が溢れ出した。
「なぁ、ジョージ。」
「なんだい、フレッド。」
「さっきから姫…。いや、姿が見えないんだけど。」
「…そういわれてみれば…。」
「「もしや、の身に何かっ?!」」
慌てていなくなったを探し出すフレッドとジョージ。
二人は姫を救出、出切るのだろうか?
「なんでよ、これってあの時より最悪の状況じゃない。」
ブツブツと話し、やることも無く助けを来るのを待つ。
杖を持っていれば良かったのに、、溜息ばかり口から出てくる。
ずっとこの井戸のそこに一人でいるのだ。…どうしてこんな目にばかりあうのよ。。
すっかり後ろ向きモードのはどんどん溜まっていた言葉を吐き出していく。
すると無性に寂しくなってきた。…あいつらの、バカ!
一筋の涙が頬を伝う。
悲しくは無い、ただ寂しいだけ…
「「!!」」
フレッドとジョージ、あの2人が話し掛ける。
「僕らと一緒にデートでもどうだい?」
ニッコリ笑って差し出された手に私は何の迷いもなかった。
ぎゅっと握り返し二人の後をついて行く。
そうして着いたのが、嘆きのマートルが居る女子トイレだった。
「さぁって姫!僕らのデートではこれを飲んでくださいな。」
フレッドがそう言って差し出す手には、ジュースが一杯入ったコップが握られている。
「が嫌なら良いんだよ。飲まなくたってバッチリOK!まだ違うプランが待ってるさっ。」
グッと拳を握りウィンクを投げるジョージ。
あの時私はまだ考えが甘かった。
どうして彼らの悪戯に乗ってしまったんだろう。
ハッと目が覚める。ズキズキと痛む足を抑え、丸く切り取られた空を見上げる。
「やっぱりこんな所、。誰も来ないわよ。」
大きな溜息を涙しか出てこない。助けが着てくれる希望なんてこれっぽっちも無い。
ぼーっとする頭を抱えじっとする。遠くの方で私を呼ぶ声…。
「とうとう、私も駄目かしら?」
疲れ切った体を起こし、又溜息をつく。
「!!今出してやるからなっ!!」
ハッキリとした声それもすぐ真上から聞こえる。
見上げてみるとそこには2つの手が差し伸べられていた。
ありがとう、見つけてくれて。
今までの寂しい気持ちなんてこれっぽっちも残ってない。
彼らの笑顔がそれほど素敵なものだった。
―おまけ―
「、そういえば此間の写真が出来上がったんだよ。」
ジョージがヒラヒラと差し出したのは、嘆きのマートルが面白がって撮った写真が。
フレッド、ジョージそれに悪戯にかかったの姿だった。
「どうして、、こんなもの撮ったのよッ!!」
「「だって、猫耳のなんて素敵じゃないか!!」」
亜依様へのキリ夢☆
8686hit時のやつです。
遅れてすみません。
フレッド、ジョージ夢です。
なんか、妙にギャグチック…(謝;
2005,8/29