それから、僕達は異国カップルという事で有名になった。









 Shine is darK 光は闇....02





 君はいつも辞書を片手にウロウロしている。
 和英辞書だと思うが、言葉を見つけ出しては手を振って辞書を見せる。


 そこは「一緒に行こう」や「羽ペンを貸して」など些細なことだった。
 だけど、僕達を呼んでくれる事で、僕等の存在価値が示されたみたいで、とっても嬉しい。


「ありがとう」


 その一言で、クィディッチの疲れなんて、すっごい勢いでフッ飛んでいく。





 僕等がに教えてもらった日本語。
 っていうか、和英辞書の変わりの英和辞書を見つけたからだけど。





「僕等はぁ〜・・、のこぉと、たぁーぃすぇつだ」


 日本人のから聞いたら、多分気味の悪い日本語だろう。
 だけど、はニッコリ笑ってありがとうと言う。

 愛しくってたまらないのに、人前という事もあって抱きつけない。
 恥ずかしさが込み上げてくるんだ。

 いつも抱きしめていたら、悲しみも少し減っていただろう。
 一回でも多く抱きしめていれば、君のぬくもりを思い出すかもしれない。匂いだって、キスの味だって思い出せるだろう・・・。




















 に言葉を伝えやすいようにと、ローマ字だって覚えた。
 に伝えたいことをローマ字で書いた。


 ローマ字だったら、僕らは書くのが簡単だし、君だって読める。ナイスアイディアだった。






 だけど、それが墓穴だった。最大で、最悪なアイディアだった。


 アイディアなんてださなければ良かった。
 ローマ字なんて無ければ、君は僕達の前からいなくなるなんて、絶対ありえなかったのに・・・。