男の子も、女の子もドキドキの一日。
恋人同士でもちょっぴりドキドキしてしまう。
それがバレンタイン デイ。
Perfume of love
「ねぇ、」
「ん?」
「チョコレートあげる人はロンなんだろうけど、どんなチョコをあげるの?」
「私もそれに悩んでるのよ・・・ロンってちょっと変食でしょ?柔らかいソフトクリームは大好きなのに、硬かったら嫌がるし。どうしよう・・どんなのが良いと思う?」
「そうねぇ・・・パレット・ショコラかチェリーブラウニーならどうかしら? 可愛いし」
「じゃぁそれにする!」
ハーマイオニーがお菓子作りが上手で良かった!
レシピがあればなんとかなれるんだけど、可愛いもの作ろうとすると、専門用語が書いてあってなにがなんだか分からないんだよね・・
「じゃぁさっそく料理しましょうか」
「うん、行く!」
ハーマイオニーに教えてもらうのに、ハーマイオニーよりも先に進む。
「まったく・・・せっかちなんだから・・」
「ぅわーーーおッ!」
オーブンがチンッと鳴った瞬間、すぐさま開けた。
そこには、良い具合にコンガリと焼けていて、お腹が減りそうな良い匂いが漂う。
「あら、結構上手に作れてるじゃない。初めてなの?」
「ううん、初めてじゃないよ。だけど、こんなに上手に出来るとは思わなかった! ねぇ、これラッピングしていいかな?」
「少し冷まさないとダメよ」
「うぅー・・」
「顔を膨らましてもダメ!」
少し前に見つけた可愛いラッピングに丁寧にお菓子を入れて封をする。
手紙も欠かさずに・・。
「頑張りなさいよ? 丁度2年目なんでしょ?」
「うん、頑張るねv」
・
バレンタイデイ当日。
男の子は何時もはつけていないワックスを結構使っていて、頭に小さなゴミが大量についてある。
女の子も必死に可愛く見せようとして、髪の毛はバッチリ結んで、服にはゴミ1つ付いていない。
眉毛を整えようとして、すっごい薄くなった眉毛を必死にペンで書いてある。
なんにもしてない自分って、どうなんだろう・・・。
鞄に入れているお菓子が壊れてないかとかすっごい心配。
目の前のロンにどうやって渡そうか・・・って心配になる。心配しすぎだよな、私って・・・
「ねぇ・・ロン・・」
「ん?」
シェーマスとかディーンの服は綺麗にしているのに、面倒くさいからって普段どおりの服装。
ロンらしいや。
「あのね、チョコ作ったんだけど・・・食べてくれるかな?」
「僕に?」
「うん。美味しいとは思うんだけど・・食べてね」
「ありがとっ!」
食事中なのに、チョコを渡した。
皆がチラチラ見てくる。 タイミング間違えたな・・・。
でも、2人っきりの時に渡すよりかは楽だろう。
机越しにラッピングに包まれたお菓子を渡す。
「本当に有難うね!」
あぁ・・私って、この笑顔にすっごい弱いみたい。
ドキドキしちゃう。