Prisoner of Azkaban.....03
「フラフラしてるけど、まだ大丈夫じゃない?」
「もう大丈夫・・・・ハリーの所まで帰れるわ」
「ちゃんと送るよ」
「そうでもしなきゃ、俺等の面目丸つぶれさ」
「大丈夫よ、もうちょっとだし・・・リーを待たせちゃ悪いわ。あと、リーに『ごめんね』って伝えて?」
「謝らなくていいのに」
「伝えてない私が悪かったのよ。リーに悪い事させちゃったわ」
「「 わかった。伝えておくよ。気をつけてな? 」」
「えぇ」
本当は大丈夫じゃないんだけど・・ね。悪いし・・。
" ガ タ ン!!! "
「・・きゃ・・・・」
汽車が急に止まったせいで、地べたに倒れた。
「もぉ・・・災難っ!!」
脚に力が入らないせいで、立ち上がれない。
「何・・・?寒い・・・・なんで? 夏だよ・・?」
息が冷たい。
吐く息さえ真っ白で、鳥肌もブワッと増えてくる。
「なんで・・・汽車も止まってるし・・・」
皆がコンパートメントの扉から頭を取り出して、キョロキョロ見ている。
だけど、気味が悪いのか、すぐさま扉を閉める。
「どうしよ・・ちょ・・・・足・・ちゃんと動いてよ!!・・・も・・・!!」
" ピキピキ "
窓を眺めてみると、夏なのに窓が凍り付いる。
寒い・・・。
制服も半袖に上げていて、スカートも夏用だし、ローブも薄めを着ている。
体が震える。
「・・ゃ・・・なにあれ!」
目の前の窓を通り過ぎる黒い布切れ。とても大きく、あちらこちら破れていて。
「・・・あ・・・・や・・・来てる・・!!」
遠くから、ゾワゾワ動いているのが見える。
絶対、あの布切れの化け物。
「やだ・・・・・」
腰が抜けて、手で体を引っ張るしかない。
こんなにフヨフヨ浮いて、素早くくる化け物なんて見た事がない。
誰か・・・!!!
「『エクスペクト パトローナム』」
その声が、遠くから聞こえた。白く眩しく光る方向から。
「大丈夫かね?」
「えぇ・・・・貴方は・・?」
「リーマス・J・ルーピンだよ」
「新しい先生?」
「そうだよ。闇の魔術に対する防衛術担当さ。・・・・君・・お母さんか誰か、ホグワーツ生だったかい?」
「えぇ、たしか母が」
「あぁ。だから見た事があると思ったんだ。さぁ・・君のコンパートメントまで送ってあげるよ」
「ありがとうございます・・・でも・・」
「でも?」
「腰が抜けちゃって・・」
「あぁ、大丈夫だよ。支えてあげるから」
スッと私の腕を引っ張る。
「すいません・・」
「いやいや。生徒を助けるのは、先生の仕事でもあるさ」
ルーピン先生は、とっても優しかった。
フラフラの私の歩きは、とっても遅いのに、それに合わせて、ゆっくり歩かせてくれる。
「おい、お前」
丁度、スリザリン生が大勢座っているコンパートメントを通りがかった時に、呼ばれた。
「・・・ドラコ」
「お前、になにをしたんだ」
「おや、君は?」
「のボーイフレンドさ」
「・・なっ・・・ちょ・・」
「あぁ、それは悪かったね。この子は、ディメンターに襲われかけて腰を抜かしてるみたいなんだ。面倒みてあげてね」
「え・・ちょ・・」
ルーピン先生は、私をドラコに預けた。
ドラコは敵意むき出しだし、抱きしめてくるし・・・。はぁ・・・。
「おい、クラップ、ゴイル」
「なんだよ、ドラコ」
「お前等、ビリー達のコンパートメントに行って来い」
「でもまだお菓子食べてないよ」
「早く行け」
2人は急いでお菓子を拾い集め、胸いっぱいにお菓子を持ちながら、そそくさと出て行った。
「ドラコ、私は大丈夫よ? 2人に悪いわ」
「大丈夫さ。あいつらはお菓子が食えればどこでも良いんだ」
いいのかなぁ・・。
ていうか、コンパートメントって外から中は丸見えだけど、2人っきりって・・・なんか・・。
「久しぶりだな」
「だね。手紙何通か交換してたけど、途中から途切れさしたのドラコよ?」
「ちょっと父上と用事があってね。それは悪かったな・・・夏休みは何してた?」
「夏休みかぁ・・・これといって、何もしてないかなぁ・・・・ハリーとダイアゴン横丁と探検したり、お墓参りしたり・・」
「泊まりにくるように誘ったのに」
「でも、それだったらハリーが1人になっちゃうから・・」
徐々にムスッとした顔になる、ドラコ。
「ポッターの事ばっかり考えるなよ」
向き合って座っていたのに、ドラコが徐々にこっちに向かって近付いてくる。
「ドラコ・・?」
「ガールフレンドだろ? 僕の事を考えろよ」
ドラコの両肩を手で押さえて、来ないようにしていたのに、その手を両手で掴んでキスをしてきた。
「・・っ・・・・」
去年、ドラコにされたチュッというようなキスじゃない。
去年、ハリーがしてきたキスでもない。
映画やドラマで見るような、濃厚なキス。
舌が入ってきて、吸われたり絡まれたり。
こんなキス初めてだから、相手の舌と交じり合うのも凄い不思議な気分。
いいって訳じゃなく、気持ち悪いの意味。
むさぼってくるようで、私の手を握る手も"男の子"の力をしていて。
「去年より、断然うまくなってるだろ?」
おでこを合わせながら、そんな事を言われると顔が赤くなる。
「、キス下手」
「だって・・・した事なんて、少な・・ッ・・」
「足りないなら、してやるよ」
なんでそうとらえるの? と言う前に、キスをしてきて。ほんと、がっついてた。抵抗しようにも、抵抗出来ないほど手を抑え込まれて。
+謝罪+
ドラコ、どうした!!(お前が言うな
POAでのヒロインちゃん恋愛は、『ヒロイン、浮気気味!』がテーマです(…
逆ハー気味で進むって事です。簡単にいえば←
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