去年のあんな事件のせいで、君はよく泣くようになった。




でも、君の涙を流す姿さえ 美しいと思う心

邪魔をする



どうして、こんなにも苦しい思いをするのか


ほんの少しでもこの気持ちは君に伝わっているのか


不思議だよ




でも しょうがないよね

多分   僕は 本当に恋を始めたんだから


















  Prisoner of Azkaban.....01
















僕とは、ダーズリー家には帰らなかった。
1年ぶりに帰って、少しでも大人っぽくなったをダドリーが必要以上に構ってくるから。

モリーおばさん達のはからいで、漏れ鍋の近くのホテルで 一ヶ月少しのホテル泊まりが始まった。



数日目に僕が起きると、は自分で髪の毛を切っていた。
腰近くまであった長い髪は、ばっさりと切っている。

首元が見えるほど短く切っていて、久しぶりに見る短髪に 少し僕はドキドキした。
からしたら、戒めのつもりだったのだろう。
でも、僕からしたらドキドキする部分が増えた気がしてしょうがない。










夜になると、赤ちゃんみたいに夜泣きをする。苦手な火と水。ジニーの死。

ベットは2つあるのに1つのベットで一緒に寝た。泣きはじめたら、頭を撫でて抱きしめた。初めて泊まる所だからお風呂も満足に入ろうとしないから、その・・・まぁ一緒に入ったりして。さすがにの裸は見ないように注意をしてるけどね。


「ハリー・・どうしたの? なんで壁ばっか見てるの?」
「なんでって・・・・はレディなんだから、恥かしがらなきゃ」
「恥かしくないよ? 今までずっと一緒に入ってたじゃん」

場面的には嬉しいんだけど、なんか男として見られてないみたいだ。


「男と女なんだか・・・」
「それぐらい分かってるよ? ハリーは男だもん。私は女」

ふーっと溜息が出た。




「ハリーは許可書にサインしてもらった??」
「あーなんかそんな書類あったね・・・貰ってないけど、は貰ったの?」
「一応手紙で送って、サインを貰ったよ。ハリーも送ったもんだと思ってた・・・」
「どうせ僕には書いてくれないよ。だから似たようなサインを自分で書くさ」
「そう・・・ねぇ、ハリー。あがって? 背中洗ってあげる」

「な・・っ・・・、いいって!!」
「だって・・・・いちいち泡洗い流すの勿体無いし、面倒くさいじゃん。ほら、あがって?」
「・・・わーーーーッ!!!!」


















さっきまで、あんなに元気だったのに。
だけど、寝る前になったらまた泣く。



「大丈夫だよ・・・泣かないで?」
「でも・・私のせいよ? ジニーを助けられなくって気を失ったまんま・・・ハリーにも怪我をさしちゃった」
「僕の怪我は治ったよ。じゃなくっても、ハーマイオニーでも、あいつには叶わなかった。ジニーはしょうがなかったんだよ」


の目はいつも腫れていた。
だから、を泣き止ませるのに必死だった。

今日は、ずっと頭を撫でているといつの間にかスヤスヤ寝た。




んー・・・今はまだ我慢出来るけど、もしもう少し大人になったら僕は我慢出来るのかな・・?

それが心配だね







 " ガサガサ "


「・・・・・?」


窓から音が聞こえる。
最近いつもだ。 誰かに見られている気がしてしょうがない。


を起こさないように、そーっと動いて窓の外を眺めた。




「・・犬・・・・?」


少し大きめの犬かな? でも、どうしてこんな夜中に・・・

目は大きく ギロリと睨んだよう。
姿は大きく 毛は逆立っている。



でもどうして・・。捨てられた犬なのかな。




まぁ、捨てられた犬だとしても、面倒を見れる訳じゃないし、絶対に飼えない。
だからベットに戻って、を抱きしめながら寝た。






















「・・・・ハリー!! 起きて!!」
「・・・ん・・早・・」
「ロンとハーマイオニーが来てるの!」
「いつから?」
「分かんないけど、下で待ってる! はやく起きて行きましょ!」


ウキウキ気味で僕の服を用意する。

「じゃあ待ってるから!!」
「おっけー」




ドタドタと階段を降りる。


「ロン、ハーマイオニー!!」
! 久しぶりね!」
「会いたかったよ、!」


2人ともと抱き合う。一ヶ月ぶりとなると、嬉しくてしょうがない。

「あんなに髪の毛を長くしたのに、切ったのかい? 勿体無いぜ?」
「いいの。いちいち結ぶのが面倒くさいし、気分転換に」
「そう・・・ハリーは?」
「まだ寝てたの。だから叩き起こして来たわ」
「もう10時なのに寝てたのかよ」
「あら、ロン。あなたも何時も12時近くまで寝てるじゃない」
「それは・・・たまにだよ」



久しぶりの会話に胸が躍る。
ハーマイオニーとロンの喧嘩のような喧嘩じゃないような会話を聞いていると、自然と顔が緩む。


「教科書は買った?」
「うん。一冊だけ奇妙な本あったけど、あれも必要なんだよね?」
「ここだけの話だけど、ハグリットが先生らしいの。ハグリットっぽいでしょ?」
「ハグリットが!? ハグリットの授業って豪快そうで絶対楽しいはずね」
「クモとか出なかったら僕も参加するかな」
「アハハ! まだクモが苦手なのね」
























アズカバン・・・映画の撮り方が一気に変わって感動したのを覚えてます。

長くならず、わかり易いように書いていくので、応援宜しくお願いしますね♪
BBSなどでもお待ちしています。