卒業を迎える2日前。
グリフィンドールでは恒例の卒業パーティー。
出席したことがあっても、毎年なにをするかわからないせいで、
なんの用意もしていなかった。
今年は・・・・・なんだろう。
Graduation party....01
「卒業パーティーねぇ・・・今年は何になったの?」
「フィーリングカップル」
「・・・は?」
「自分の好きな子を選んで、相手も好きだったらその場でキッス」
「"キッス"って・・・・言い方が変態ー」
「だって題名がそれだし」
ジェームズがバラまいていたチラシをみてみると、そう書かれていた。
Graduation party
今年の卒業バーティーの日程 xx年 xx月 xx日 パーティーでする事 Feeling couple カップルが出来たら即座にキッス ※ 拒否権無し 出席人数 卒業生は全員 他学年も出席OK
・・・・・面倒くさいナ。
「シリウスは・・・・」
後ろを振り向けば、シリウスとジェームズが楽しそうにチラシを見てる。
参加する気マンマンなのね・・・はぁ・・・
こういう嫌な日って、すぐ来るんだよね。めちゃくちゃ困るよ・・・ 私は誰を指名すれば?
ていうか、言わなきゃいけないの!? 卒業する前に恥はかきたくないよ・・・
チラリとシリウスを見れば、キラキラした水色の服を着て、マイクを片手に持っている。
貴方は司会者?
「リリー・・・リリーは誰にするの?」
「フィーリングカップル? あれは女子はほとんど告白しないわよ?男子にされるだけ」
「え?・・・チラシにそんな事書いてなかったけど・・・・・・」
「あぶり出ししたら出てきたの」
「堂々と書けば良いのに・・・」
今まで悩んでいたの無意味じゃん。 ていうか、シリウス教えてよ!
「でも女子でも告白する人いるんでしょ?」
「シリウスに前もって"告白する"言ってた子だけよ。男の子は全員するっていうのは、ジェームズ情報網によればグリフィンドールにいる男子全員好きな人がいるみたいよ? しかもその7割がある女の子」
「その子って・・・誰?」
「さぁ? そこまでジェームズは教えてくれなかったわ」
「そのジェームズはリリーに告白するんだろうねv堂々とディープキスでもしちゃいなよ」
「嫌よ!恥はかきたくないわ」
照れるリリー。可愛すぎだよ、リリー!ジェームズにはもったいない!
あ・・・ジェームズったらシリウスと話しながらもずっとリリー見てる・・・ベタ惚れなんだね。
羨ましいな。
「だってシリウスに告白されるんじゃないの?」
「え!?それは無いよ・・ありえない!」
「あら、私的にはシリウスは貴方にベタ惚れだと思うけど?」
「うそぉー・・・」
チラリとシリウスを見れば、こっちの視線に気付いてニッコリと手を振る。
リリーが余計な事いうから、思いっきり目線を外してしまった。
嫌な女にみられなかったかな・・・・?