- お粗末 -









そのとき、パタンとバスルームの方から音がした。




  「いてて… やっぱり風呂でなんか寝るもんじゃねーな。
   腰が痛くて痛くて…」




顔を上げたフレッドは、俺達を見て硬直した。




  「お、お前等一体何を…」


  「パンツくらい履けよ。 にそんな粗末なもん見せるな。」




  「そ、粗末って…」




パッと前を隠したフレッドにため息を付くと、が俺の腕から逃れるのを感じた。


振り返ると、はしゃがんでベッドの方に逃げたところだった。






  「くらえッ!!!!」


  「「え?」」




   .それは一瞬で。




はポケットから何やらゴムボールのようなものを取り出すと、
それを力一杯床に投げつけた。




それは床に当たるとパシャッと割れ、中から白いジェル状のものが飛び出した。




一体どうやってあの小さなボールにこんな大量の液体を?
服に付いたそれは、なんだかベトベトしていて。




不快に顔を歪ませながらフレッドを見ると、
奴も同じくベトベトしたものに顔を歪ませていた。








  「ふふん かかったわね! どお? 私特製の"トリモチ"のお味は!!」


  「「…食えるのか? これ。」」




  「そーじゃなくて!!」


  「今はベトベトしてるくらいだけど、
   ものの数分で完全にくっついちゃうんだからね!!」


  「取り除いて欲しいなら、今まで私にしてきた悪戯の数々を謝って   .」




目を閉じ得意気に話すを前に、俺はフレッドを顔を見合わせるとニヤッと笑った。




  「へぇ これって数分で固まるんだ。」


  「そーよッ!」




  「ずっと固まったまま?」


  「貴方達が謝るまで固まったままよッ!!」




  「「へぇ♪」」




最後の言葉がやけに嬉しそうだったのに気付いたのか、は慌てて目を開けた。




でも、もう遅いよv






俺とフレッドはその身に"トリモチ"をベッタリくっつけたまま、に抱きついた。




  「うわッ!!?」




のし掛かった俺達の重みに耐えられず、はバランスを崩す。
そんな彼女の体を、俺達は床にぶちまけられている"トリモチ"のところに倒した。






べちょっ




不快そうな音が聞こえ、はワナワナと上体を起こす。
床に着いた手には、トリモチがベットリと付いていて。




  「いやーーーっ!!!!」




は慌ててトリモチを取り除こうとしたけれど、
"ものの数分"はそんな彼女を嘲笑うかのように経ってしまった。


























  「重いーっ!!」




俺達の下のは、固まったトリモチの中で悲鳴を上げていた。




  「まぁまぁ仕方ないじゃないか♪」
  「誰かが助けに来るまで動けないんだし♪」




…でも一応、を潰しちゃわないよう自分でも体は支えてるんだけどね。






  「ていうか手! なんか変なのに触れてる!!!」


  「ん?」
  「ああ、大丈夫。 もう"お粗末"じゃなくなってるからv」




  「イヤーーーーーッ!!!!!」






俺はにソレを触らせてるフレッドにムカッとくると、
の胸にくっついてる手(固まる前に触っておいたv)のうち、
トリモチがかからなかった親指を動かした。




  「ちょっ!!?」




ぴくっと動いたはものすごく可愛くて。




  「ん? 、ここ感じるの?」




ピンポイントで攻める俺に、は顔を赤くしながら耐えていて。




…やべ、このまま触ってたら醜態をさらしそうだ…


熱くなってきたそこを感じ、俺は顔をしかめる。




止んだ攻撃に、は"はぁっ"と熱い吐息のようなため息をついた。






  「…、この状態でそんな悩ましげな息吐かないでよ。」


  「な、悩ましげって!!」




顔を真っ赤に染めたに、俺は苦笑した。




  「…ホント、このままだとマジでヤバいから。」




マジで出そ…


呟いた俺に、奴の嘆きの声が聞こえた。








  「お前はまだマシじゃねーか。 俺なんて"モロ"だぞ?」




その声に、の顔はピシッと硬直する。




  「…まぁ、このトリモチ白いし、目立たないんじゃないか?」


  「それもそうだな♪」




笑った俺達に、の悲痛な叫びが轟く。
















  「イーーーヤーーーーーーッ!!!!!」


















































後日、は俺達を助けたリーの記憶を消そうと躍起になっていて。


そんなを、俺達は微笑ましく見ていて。






だけど気のせいだろうか。


最近背後になんだか黒い視線を感じるのは








 彼ですッ!!(つ▽<)


 あぁぁ… 思いがけずに微エロに… ハリーのときより過激(*ノ▽ノ)でも楽しい
 そして気が付けば双子夢なのにジョージの方が良い思いを…


 ………ど、どうしよ。
 こんなもん送りつけたら縁切られるかな!?( ̄▽ ̄; ドキドキ(動悸)