- お粗末 -









  「あの…さ、
   談話室に戻ったら、君に言いたいことがあるんだ。
   あ! キスが先だったのは悪いと思ってるよ! でも僕…」




  「ちょっと待てロン!! キスだと!!!?」




ガバッと起き上がった俺に、ロンとは驚いた顔をしていた。




  「おいロン!! "キスが先"ってどういうことだよッ!!」




襟元を掴みガクガクと揺らす俺に、ロンは"あ"とか"う"とか変な言葉を発していた。






  「ハッキリしろ!! どういうことなんだよッ!!!」


  「あ…の、ジョージ? ロン、ちょっと死にかけてるんだけど…」




パッと部屋の照明が付く。


そして目の前には、少々青い白い顔をしたロン。




  「青い白い顔したって騙されないぞ! さっさと吐けッ!!」




ガクガク揺らしてみたが、ロンは口をだらんと開けて何も言わなくて。




  「ジョ、ジョージ! それ以上は危ないってば!!」




慌てて止めに入るに、俺はロンを床に降ろした。




  「だ、大丈夫? ロン。」




床に転がったロンを、は心配そうに覗き込む。








まさかロンのやつ… マジでにキスを!!?




俺だってまだしたことないのに!!!!








メラメラと燃え上がった嫉妬心に、俺はロンの首根っこを掴むと、
部屋の外へと放り出した。




  「ジョージっ!!」


  「大丈夫だよ、ちょっと気を失ってるだけだ。 それよりも…」




じりじりと近づく俺に、はじりじりと後ずさる。




  「ねぇ 。 ロンとキスしたってホント…?」


  「うっ」




なおもじりじりと追いつめる俺に、は曖昧な笑顔を向けていて。




  「…ホントなんだね。
   。 俺、今ものすごく…」




を部屋の隅まで追いつめた俺は、彼女の背後の壁にドンッと両手を着いた。














  「君を犯したい。」












言葉自体に驚いたのか、それとも俺の低い声に驚いたのか…
は目をぎゅっと閉じ、沈黙してしまった。




  「… 逃げないならホントにヤっちゃうよ?」




体を密着させ、の足の間に自分の足を入り込ませると、
彼女は弾かれたように顔を上げた。




  「やだな、ジョージ。 冗談は…」


  「冗談なんかじゃないよ。 …俺は本気だ。」




  「んッ」




挿し込んだ舌に、は苦しそうに顔を歪める。




………。




…ほんと、そんな顔されたら止められなくなるじゃないか。




くいっと右手での顔を上に向かせた俺は、
そのまま上から押さえ付けるようなキスをした。




本当はもっと、君とは甘いキスをしたかったんだけど…


ごめんね… 




俺はただその欲求を満たすように、彼女の舌を弄んだ。