Not cry, My Angel....07
と話していると、あっと言う間に料理が来て、もう・・・ほとんどを食べ終わっていた。
「そういえば私、今度写真集出すの」
「写真集? 4ヶ月前出したじゃないか」
「『また出して!』ってメールと手紙が、87万2148通来たのよ? これで出さなかったら怒られちゃうもの」
「僕今、前の写真集の切り抜き持ってるよ」
「・・・写真集を切ったの?」
「3冊買ったから、一冊ぐらいは良いじゃないか。お気に入りの写真をファイルに入れてるんだ」
「全国のファンが泣いちゃうわよ?」
少し笑っていたせいで、はハンバーグをポトリと下に落とし、口をあんぐり開けるほどショックを受けていた。
「この前の写真集は、プロが撮ったのね。でも、今回は私が私を撮るの。」
「だったらアップしか無いじゃないか」
「タイマーって物があるでしょー? ファンクラブの投票トップだったのよ」
「僕もファンクラブ入ってたのに気付かなかった・・・」
「だって、たったの4日で投票が終わったもの。あれ以上続けてたら壊れそうだからって」
「どんなの撮るの?」
「秘密よ。ファンに教えるわけ無いじゃない」
「僕はの彼氏だ」
「でも、私のファンでもあるんでしょ?」
ニッコリと笑うその笑顔に、ドキッとしてしまう。
あーあ・・・ドキドキしすぎだよ・・
「でも、ダンには手伝ってもらうかも・・・」
「・・?」
「へへへへv」
はニッコリしながら、またハンバーグを食べる。
口からハンバーグソースが垂れて、少し驚いていたけど、それがまた可愛いんだよなー・・
"パシャッ"
「あ・・・ッ!! な・・なにしてんのよ・・・?」
「何って・・携帯のカメラでを撮っただけだよ?」
「そんな変な顔撮らないでよ!」
「今度の待ち受けはコレにさして貰うよ」
「じゃぁ」
は携帯を取り出して、すぐさま僕を連写する。
僕は何も気付いていなかったから、携帯の待ち受けにしようとしてる所を撮られてしまった。
・・・・僕たちって似たもの同士だなって思った。
「私も待ち受けにさしてもらうからね」
悪巧みを実行できた子供みたいな表情。
どうして大人っぽい顔も、子供っぽい顔も、自由に操れることが出来るんだろうか。
僕なんて写真を撮るとき、ほとんど顔つきが変わらないって言うのに・・・。
ただ笑っているか、そのシーンに合わせて切ない顔とかするぐらい。
母さんにパターン化してるって怒られたぐらいなのに・・・・。
アイドルってすげぇなぁー・・
何故かドシッと体に来るものがあった。
それが何だったんだろう とは深く考えなかった。