Not cry, My Angel....21
2日後の撮影日。
が来ると思っていたせいで、すっごい待ち遠しかったのに。
来てみれば双子のフェルプス兄弟との場面と、アクションシーンの撮り貯めだけだった。
スタッフも教えてくれればいいのに、教えてくれないなんて。
僕に対する嫌味か って思っちゃうよね。
「が来なくなると、活気が無いよなー。皆"ちぇっ"て顔してるし。エマが一番良い例だよ」
チラリと横を見れば、口から魂でも出ているんじゃないかな?
っと、思うほど溜息をしているエマ。
ジェームズとオリバーも、シャーペンを机にカタカタとぶつけて、芯を何本も折っていた。
がいなくても役者として元気を出そうよ!
ていうか、にどんだけ執着してるんだよ!!
僕のなのに!
「ダンが一番イライラしてるじゃない。」
・・・当たり前さ。
皆がの事を思ってると思えば、全員が敵にも見えてしまう。
まぁいいか。は僕の物だし、誰にもやらないっていう自信がある。
「別に。怒ってなんかいないよ」
そういった瞬間に、メールが来た。
新しくメロディーを変えた、専用のメロディー。
に生で歌ってもらったのを録音したかいがあったよ。 皆、知らない曲なのにの声だ!と驚いているから。
少しだけ、鼻が高くなった。
『 Subject : ハイ、ダン!
撮影ははかどってる?
私はライブであるゲームの商品にサイン書いてるの><
一日千枚なんて無理に決まってるのにねー!
撮影は今週で終わりよね?
私も来週少しだけ休みを貰ったの!
良かったらデートしましょ♪
返事待ってます。 。 』
そのメールを見て、余計にニヤけてしまう。
ルパートたちだって、メールはしてるけど、こんなメールは着た事ないだろう?
僕限定なのさッ!
すぐさま返信ボタンを押して、文章を書き始める。
『 Subject : 順調、順調!
撮影は順調だよ!今日は珍しくエマがセリフを噛んでた!
珍しすぎて、皆が噴出してたんだ。
も見てたら笑ってたと思うよ!
来週のデートOKだよ。2連休出来たんだよね?
じゃぁ2日続けてデートしようよ!
はまだイギリスの色んな所案内してあげるよ!
男らしくエスコートさせてもらうね。
ダン 』
「すっごい早打ち・・・私達へのメールはいつも遅いのに」
「どうせだろ?」
「なるほど。には特別・・・泣けるわね」
「エマ達とメールしてる時に、ともメールしてる時があるから遅くなるだけさ!」
「「ベタ惚れなんだね」」
"〜〜〜♪"
「来た来た!」
「愛する姫から、ラブメール!」
「黙ってろって!」
『 Subject : やった!
本当? じゃぁバーミンガムとかマンチェスターとか、
色々な所に行かせて欲しいわ!
まだ撮影で訪れた所ぐらいしか行った事無いの。
ロンドンなら少しだけ歩いたことあるんだけどねぇ・・・
デートコースはダンに任せても良いかしら?
』
『 Subject : お任せを!
任せてよ!
これでもジェントルマンだからね。
思い出に残るほど最高なデートにさせてあげるよ!
じゃぁ、今から撮影だから 終わったらメールするね。
愛をこめて。 ダン 』
やった!
とデートなんて何ヶ月ぶりだろ。
食事ならあるけど、デートなんて久しぶりすぎて、楽しそう!
「ウキウキして、どーしちゃったワケさ?」
「どうせ、に嬉しいことでも言われたんじゃ無い?」
「愛してる とか、言ってたりして・・・・わー気持ち悪ッ!」
「い・・言ってない!!」
「メールだったら打つって言うって」
「ゔ・・・ッ」