Not cry, My Angel....19
「私に、やめて欲しいって思う?」
の突然の言葉に、どう答えればいいのかわからなかった。自分の気持ちを考えて。今はの事を考えるんじゃない。自分自身の気持ちを言うべきだ。隠さずに。だったら分かってくれると願って・・・。
「思うよ」
「そう・・・・」
僕の腕の中で、再び目を閉じる。
色っぽい唇が、胸元に当たっているのがわかる。そんなにくっ付いていたら、こんなにドキドキしてるのが聞かれちゃうじゃないか。
「どうして、そう思うの?」
― 理由なんて無いよ ―
と、言おうと思った。
だけど、なんか情けない感じがして、一生懸命言葉を考えた。
「んー・・・一言じゃ言えないかも」
・・・自分のバカッ! もっと情けないこと言っちゃったじゃないか。
クールに決めたらが僕にもっと好いてくれると思ったのに!これじゃただの自分勝手のバカ男とあんまり変わらない。
どうしよう・・・・ どうしたら・・
「うふふ・・そんなに考えないで良いよ? 答えがまとまったら言ってくれれば良いし。電話とかメールってゆー便利なモノだってあるんだし!」
は僕の体に再びギュッと抱きつく。 10秒ぐらいして・・
「オッシ!充電完了!」
そういって僕から離れた。
「?」
「早くしないと撮影始まっちゃうよ?」
「え・・ぁ・・・」
「私、先に行ってるからね!」
ガチャリと少し強めに扉を閉めて行った。
僕・・・変な事言っちゃったかな・・・・ と、僕は少しだけ頭を抱えさせられた。
ダン・・・・私、決めたよ
がそう決意したのも気付かずに。
・
今日の撮影は、ありえないほど僕がNGを連発した。
「I'm not weak!!」と言うセリフでさえ舌を噛んでしまい、周りのスタッフや共演者に迷惑をかけてしまった。
はカメラの後ろから僕をジッとみて、僕が噛んでしまうとプッと笑ってくれる。
それが、ちょっとプレッシャーにもなってくる。
「ダン、頑張ってー」
「次間違えたらジュース奢ってもらうからな!」
少しの休憩。
汗をかかないように、まだ暑くもないのに扇風機をかけられる。
額の傷が消えないように って。
「ダン、焦らない方が良いよ。緊張してたら余計噛むだけだし」
はジュースを差し出しながら、僕の背中をポンッと叩く。
「いーな、ダンは!」
「のお気に入りみたい」
「お気に入りじゃないわよー!」
はクスッと笑って、僕の手の中にジュースを入れる。
「さっきの事で、話したいことがあるの。 ダンが帰ったごろに電話するから、待っててね」
「・・・・・・」