狂ったように君を愛している僕は、
ストーカーのようにみられているかもしれないな。
でも、の事は絶対離さないから。
Not cry, My Angel....10
僕はの楽屋に、専属のメイクさん(男)が入ってきたので、
僕はそそくさと楽屋から逃げた。
大事な商品としか見ていないような、冷たい目。
僕とのスキャンダルは許さないぞッ! という目をギラギラと僕に向ける。
「・・・うゎっ! ダン汗くさッ!」
僕が近づけば、鼻をつまんで逃げさるルパート。
「服がビチョビチョになるまで、のミニライブに興奮してたわけ? はぁ・・・ファブリーズでもしたら? すごい量ねぇ・・」
実験動物の以外な成果に、驚いている研究者みたい。
その真剣さに笑いが出てくるほど。
ていうか、僕の汗じゃなくっての汗だからね?
確かに、僕だってスタンディングオーベーションだったけど、汗かくほどはしゃいでいない。
ただを見るだけで、家にいる時みたいにテンションが上がらなかった。
「まだ分からないのかい? 僕はジャンプもしてなければ、の踊りの真似もしてない。なのに汗だく・・・。でも顔も手も全然汗かいてない。わかるだろう?」
「もしかして・・・・」
「の汗だよ。 張り切ってたから、大量に出たんじゃない? ルパートの大好きなの汗!」
嫌みったらしく、ルパートに言いつけてやった。
ルパートの顔は青ざめるように、血の気が一気に引いていく。
「ダン・・・今日はコートを交換しないか? ついでに上着も」
「変態にはあげられないね。僕、着替えてくるよ。僕の汗との汗が交わったら大変だ」
「・・・・貴方も変態よ。そんな大きな声で言ったら、皆が誤解しちゃってるわ」
エマの言っている意味が分からないまま、後ろを向いてみれば、
大口を開けて、手を口に持って行き、『えー・・・』というリアクションを取っているジェームズとオリバー。
君達もの大ファンだから、脱いだ途端もって変えられそうだな・・
「・・・ファブリーズか何か付けてくる」
「その方が良いわね・・。」
エマはニッコリ笑いながら頷いたくせに、ちゃっかりと僕の胸元を触った。
に触れられないから、汗でも触っておこうかって魂胆かよ。
変態オンパレードかよ、キャストって・・・。
「ダン、遅くなってごめんなさい。汗付いちゃったでしょ・・・?」
「・・・・?」
「・・? 私が・・どうかした?」
僕の後ろに立っていた。
さっきまで纏めていた髪を一気に降ろして、サラサラの髪に変わっていた。
汗なんて一滴もかいてない。
きっと、ガンガンに冷房を効かしてたりもしてたんだろうな。
・・・・が風邪ひいたら許さないからな、あのメイク・・・
「せ・・いくふくに着替えたんだ・・」
「だって、着ないと撮影できないでしょ? 変かな? ケイティのチョウの方がイメージ付いちゃってるし・・・」
「そ、そんな事ないよ!ケイティよりも綺麗だ・・・」
「失礼でしょ、ダン! でも・・本当に綺麗だわ。 私と同じ服を着ているだなんて思えない! 憧れのが!同じ服を!」
エマなんて、嬉しすぎて目じゃなくて首が回っている。
どっかの弁護士よりは凄くないけど。
「何か嬉しいな・・・今度のアルバムとか写真集に載せちゃおうかな、この姿」
「また写真集出るの? いつ?」
「1ヶ月後だと思うよ。私自身が写真を撮って、それを写真集にするって言う企画なんだけど・・」
「楽しそう!私、全部買ってるのよグッツ! 2冊目の写真集で、抽選で300名様だけサインが入ってるって言う企画があった時なんて、4冊も買っちゃったもの! その中で2冊も入ってたから、一冊はルパートと交換しちゃったけど。」
「わぁ嬉しい! あの時の初回だけでも200万冊いったから、本当に驚いてたの!」
はエマの手をガシッと掴んで喜ぶ。
「が・・・が私の手を触った!!」
・・・・・今、さっきに抱きついたって言ったら殺されそうだな。