misterioso....06
クモ事件があってから、
は僕を完全に信頼したみたいで僕にベッタリになった。
ジニーはママと買い物にいったっきり帰ってこないし・・・・。
食糧を買うっていったくせに、多分服を見回っているんだろう。
しかも今回はパパの仕事が成功して103ガリオンの報酬がはいったから、
特売の日よりも、セールの時だろうが、多く買ってくるだろう。
多分、の分も。
ママの服のセンスは悪いから、
ジニーの少しはマシのセンスで服を買ってきてもらいたいな。
「ロンは恋人・・・出来た事ある?」
この年の子なら、恋愛話が定番のようなモノ。
僕だってそうだ。
好きな子から、嫌いな子の恋愛話だって気になってしまう。
「残念ながら出来た事はないよ」
「嘘ー!! だってハーマイオニーと付き合ってるってジニーが言ってたわよ?」
「ハーマイオニー!? そりゃ大切な友達だけどさ、そんな関係まで行く訳がないよ」
「ジニーが抱き合ってるの見たって・・・」
「2年の時に、ハーマイオニーが石になったときあるだろ?」
「・・・うっすらだけど・・」
「ハーマイオニーが石から元に戻って、歓喜極まって抱きつこうとしたけど、皆に見られてる感があってやめただけさ。別に深い意味があったわけじゃないよ」
って・・・なんで少し必死に説明してるんだろ。
「ちょっとビックリ・・・・相思相愛だと想ってたし・・」
「ハーマイオニーなら未だにクラムに惚れてるんじゃないかな」
「クラムって・・・似合わないよ! なんか不釣合い・・」
「不釣合い!ハハハッ!確かに!」
第一印象の大人しそうなイメージも、もう消えている。
天然っていうか、想ったことを正直に言う。
なのに憎めなくって。
自分のタイプがこういう子なんだな って自覚した。
もう色んな話をした。
今まで暇にしていた時間を取り戻して今に使いたいほど、楽しい。
「って自分で髪切ってるの!?」
「えぇ・・・8歳から自分で! 散髪するのって意外と料金高いでしょ? だから自分でいっかってなっちゃって!」
「それにしては綺麗に切ってるよねぇ・・」
「慣れだと想う。別に身内が美容師やってる訳じゃないし・・・やっぱり慣れよ。ロングも飽きたしショートにしようかなって今悩んでる所なの!」
「勿体無いよ!今すっごい髪が綺麗なのに・・・・」
勝手にの髪を触った。
少しビックリされたけど、意外とすんなり許してくれた。
サラサラしていて、僕の赤毛には無いに等しいツヤと艶やかさ。
黒髪だから、天使の輪が頭に出来ていて、目立っている。
「髪・・・切らないでよ」
「どうして?」
「短いのも可愛いかもしれないけど、僕はこの方が好き」
いくら僕の手が長いからって限界がある。
それに髪を触ってるから顔が近くなる。
も少しそれが気になって、薄いピンク色の頬になっていた。
「顔近い・・・ッ・・」
「だって顔近づけてるもん」
「いや・・そうじゃなくて・・・」
「顔ちょっと赤くなってきてるね。どして?」
「いや・・あ・・・えっと・・」
自分のS心がパワーアップしたんだと想う。
困惑してる姿にとてもグッときてしまった。
まぁ・・・今日はこれぐらいにしておこっと。