君はいつも笑って、
いつも友人と一緒で、
いつも楽しそうでした。
だから、皆は少女を "ごく普通の少女" だと思っていました。
だから、誰も気付きませんでした。
少女はいつも自分を偽っていたのです。
誰よりも君が欲しいんだ
「ドラコ!! 見て!! あたし今度の舞台発表で主役に選ばれた!!!」
「主役だって? レイチェルがするんじゃなかったの??」
「レイチェルが事故で右足と肋骨が折れたらしいの。だから、代役って。」
「レイチェルが事故!? これで何人目なんだよ。この劇団でもう7人目だろう?」
「そんな事言われても・・・」
「しかも決まってみたいな弱い立場の人を貶してる奴等ばっかり・・・」
「だから、言われても知らないってば・・ッ!!」
は口をヘの字にして、僕を見つめていた。
まぁ、確かに荷物を運んでいた馬車がブツかってきたトムやアルフォンス、ローランドは犯人が見つかってるし、上から鉄板が落ちてきたインディーだって、と僕はその現場を見てたから、何もしてないのは分かるし。
ただ、僕達のまわりには不幸な出来事が結構あった。
手足の指で数えられないほど。
でも、偶然だと、受け流してた。
だって、そう考える以外に、どう考えろと言うんだ??
でも、偶然じゃなかったんだよね。
・
あの時からもう、6年たった。今までずっと一緒だった僕達は、ホグワーツでも同じ寮だった。
君がまだ、自分はホグワーツに行けないのか! と泣きじゃくっていた君はそこにはいない。
今、僕の目の前に現れたのは、髪も腰まであったはずなのに、首筋がちゃっかり見えるほどバッサリ切ってたり、少し太り気味だったのに今は背も伸びてスラリとした体型になっている。特に気になったのはありがちな鷲鼻さえも自然的になっていて、金色のような目の色も、色っぽさを増していた。
は大人になっていた。
あのチビだったが、もう伸びに伸びた。
僕も35センチぐらいは伸びたが、それでも伸びているのが分かった。
僕にしか本音を話せなかったのに、今じゃスリザリンだろうと、グリフィンドールだろうと話すほどの人間になって言った。
「ドラコ!!」
そう子供みたいに僕の名前を呼ぶことだけが 変わらない。
にも僕にも新しい友人が出来て、好きな人まで出来た。
周りの人は僕等がカップルになったと思ってたらしいけど。
「ねぇ、ドラコ。私ね、ワイアットとキスしたんだけどね・・・」
「うん」
「子供出来たらどうしよ って不安で・・」
「は!?」
「だから・・子供が・・」
「キスで子供が出来るわけないじゃないか!!」
「嘘!?」
ちょっと・・所じゃない天然さを発揮しながら、
下ネタだろうが、お互いの恋事情についてまで話し合っていた。
「―――――でね、今更なんだけど、私ってアレじゃん?」
アレ と言うのは、種族の事。マグルとかじゃなくって。簡単に言えば、フラー・デラクールみたいな混血のコト。
は俗に言う"悪魔"の混血だ。
の父親はドイツでは結構な権力を持っている魔族。その頂点に立つ悪魔。
だが、イギリスのただの魔法使いである母親とのハーフのせいで、人に危害を得るコトは今は無くなった。
子供の時は、まだコントロールが出来なかったらしくて。
ジャンにはまだ言ってないみたいが・・。
「ワイアットに言ってみれば?」
「言えないよ。ヴィーラとの混血だったら最高よ。美貌の塊なんだもの。でも私・・・悪魔とよ?」
「だからなにさ。血がなんだ。 それで嫌がるならワイアットはやめた方がいいよ。」
「・・・・・・・。」
「自体を好きにならなきゃ。今のはコントロールも出来るんだし」
「わかった・・・話してみる。」
「頑張って」
本当は僕たちは婚約者なのだが、は分かっていない様だ。
学生の時ぐらい、好きに恋愛がしたい というのが全身からオーラのようなのが出ていて、僕さえも何も言えない状態。
本当は、大好きだ。
泣いて拒否をしても、抱きしめて、キスをして・・・・抱いてやりたいほど。
思春期は・・・こんな事考えてばっかだな、クソっ。
だから、僕は、への反発のように、好きじゃない女と付き合い始めた。
キスも、肉体関係も、目を瞑っては の事を考えながら。
ワイアットとが遠くで話してる。僕は気になりすぎて、遠くから眺めていた。
どうせなら、もっと離れた所ですればいいのに。
同じ大広間だったら、見えるっつーの。
ワイアットの驚いた顔。
そして、後退りするワイアット。
そして、悲しそうな顔をする。
「・・・ワイアット・・?」
「もしかして、さぁ・・・・俺の寿命だって見えたりする?」
「え?」
「寿命だよ! 純粋な魔法族は数百年も生きられるからね。」
「そんな・・言えるわけないじゃない・・!!」
「じゃぁ見えてるんだね? 教えて! 早く教えて!!」
「ゃ・・・嫌ぁ・・ッ!!」
見てられない。
走ってを助けたかったけど、真横に興味も無く付き合った彼女が勉強しているから、行こうとしても行けれない。
もどかしい。
はワイアットの手を振りほどきながら、僕の間逆の方向へ逃げていった。
何故、ワイアットはそこまで気にするのか。
僕にはわからない。
「ねぇ・・ドラコ?どうかしたの?」
「あ・・ううん。ちょっと其処でケンカしてたから気になっちゃって」
「あぁ、またでしょ」
「まぁだけど・・?」
「仲が良いのは良いけど・・・あんまり女子を見ないでね?」
クリスティーナは僕の顔を引っ張るように手を添えて、キスをした。今までクリスティーナの唇に貪りついていたのに、今はあんまり心地が良いモノと感じられなかった。寝る時、枕が唇に当たるみたいに。
女子を見ないで なんていわれても、はっきりいって、見えるに決まってるじゃん。
何アホな事を言ってるんだろう と冷静に考えてしまう。
現実的に考えなよ って思う。
多分、そんな意味がないのは分かってる。
他の女子よりも私に夢中になって って意味なんだろうけど。
夢中なんて、もう君には無理だと思う。
が心配で心配でしょうがないから。
「の所行ってくる」
「私の話聞いてた?」
「もちろん聞いてた。そして思ったよ。君にもう興味がなくなってきてるって」
自分でも酷いことを言ってると思う。
だけど、嘘で固めるよりラクチンだね。
・
君は決まって、僕の目の前で涙を流して、
君は決まって、抱き締めさせたくさせて
君は決まって、僕の心に突然入ってくる。
恋心なんて、最初は相手に・・・?しか思わなかった。多分、僕も少しの軽蔑があったのかもしれない。
「ワイアットがなんて?」
「寿命が見えるかって」
「あー・・・は見えてるんだもんね」
「うっすらだけど・・1と7とか、9と0とか・・・間違えやすい。それに寿命だけ見えるわけじゃないし・・・明日の事とか、数年後とか、うっすらなんだけどね」
「じゃぁ、1分先とかも分かる? 自分の事は?」
「鏡を見れば分かるよ?」
僕は、今はわからないんだね と言って、キスをした。キスする意味がわからない。 そう思われて当たり前だろう。
だけど、とってもキスしたくなったから、した。
「ドラコ・・・・?」
「何?」
「キスした・・?」
「うん、した」
「どうして?」
「したくなったから」
「そう・・」
とっても驚くと思っていた。「なにすんの!!」と殴られるとさえも思った。
なにのは意外とアッサリしていて、真顔で僕を見つめていた。
「なんでそんなにアッサリしてるのさ」
「だって、私もしたかったんだもん」
「はぁ?」
「ドラコがキスしなかったら、私がしてた」
普段なら照れるはずなのに。
真顔で、僕の膝の上に手を置きながら言った。
「ドラコは私が好きなの?」
そう、堂々と言われた。
「そんなざっくり言うなって」
「でも、ちゃんと聞きたいじゃない」
ムードってもんを叩き込んでやりたいよ。
「あぁ、好きだよ! じゃなきゃキスしてない」
「クリスティーナは?」
「の身代わりみたいなもん・・」
「そう・・」
感情を無くしたのか? と聞きたくなるような受け答え。
「とキスがしたい。それ以上だって・・・ホントはワイアットに嫉妬してたんだよ!だからにも嫉妬させようとした自分がいて・・・・その・・」
最低なことを言っているのは分かる。だけど、真実だ。
下手な言い訳よりはいいし、嫉妬をどうしても伝えたかった。
は、僕の顔に手を置き、そっとキスをしてきた。静かなキスかと思えば、いきなり舌を入れてきて。
「・・っ・・・ン・・」
声が出てしまった。
「私、そんなにキス上手だった?」
「ば・・ちょっと焦っただけだ! 僕のほうが断然上手いね」
「じゃぁしてみてよ? ね? キスして?」
少し緊張した。
目を瞑っている顔なんて、小さい時に涙を拭いた時ぐらい。
だけど、それがまたとっても可愛くて、今の顔と同率ぐらいヤバイ。
いつもの10倍ぐらい、ガンバロ・・。
いや、終わっちゃうのかい!!というツッコミは、心でしてください(何
どうでしょうか、相互記念夢!!
ちせ様へのプレゼントなのに、中途半端に終わらせちゃったし、
ドラコが受け気味だし、ドラコ語り多いし・・・ホント、すいません(´;ω;`)
しかも長ぇ・・!!!話を纏めたのに、まとめられてない・・!!
こりゃもう事故だね、事故(ぇ
こんなサイトですが、末永く宜しくお願いします!!
ai。