PHILOSOPHER'S STONE....45
あたりも徐々にに暗くなっていく。
不安が募っていって、はずっとロンにしがみ付いている。
その姿を見て、ちょっと腹が立つんだけど、そこまで気を使ってられない。
「、怖いなら残っておく?」
「ヤダ・・・・ハリーと私の命がかかってるのに、1人で寝てられないよ」
「そりゃそうだけど・・」
「私を置いていくの?」
そんなウルウルの目で見られると、断れないじゃないか。
に傷を付けたらって思うと行かせたくないけど、
がそう望んでいるのなら、僕が拒むなんて出来ない。
「怪我しないようにね」
それぐらいしか、いえなかった。
「もういいかな?」
「良いんじゃない? 皆寝てる時間だし」
「じゃぁ行こう」
階段から足音を立てずに外に出ようとした。だけど、大広間にある暖炉の火がまだ消えていない。
生徒がまったくいなくなると、勝手に消えるのに・・・
「トレバー・・ッ!」
「なんでネビルのネズミが・・?」
「また外出?」
椅子から顔を覗かせてきたネビル。
キャラクターのパジャマが気味の悪さを際立たせる。
「また抜け出すつもりなんだね。」
「ネビル、聞いて・・・一大事なんだ」
「またグリフィンドールの点が減る! 君達のせいで200点も減点されてるんだぞ?僕、戦うぞ!」
ネビルはファイティングポーズをして、私達の前に立ちはだかる。
「ネビル・・・本当はしたくないんだけど」
「邪魔されたら私達が死んじゃうもの」
「「ペトリフィカス・トタルス」」
一瞬にして、ネビルは固まり、その場に倒れた。
「ハーマイオニーって時々おっかないよね」
「あら、も呪文使ってたけど?」
「大丈夫なわけ? 石にしちゃってさ。」
「大丈夫。一定時間を越えれば元に戻るから。これテストに出たけど、解けてないでしょ?」
「習ったことさえも忘れてたよ」
寮から出ると、ロンはハリーとマントを被り、ハーマイオニーはとマントを被る。
マントを被ると、お互いも見えないせいで何度かぶつかったりもしたけど、なんとかたどり着いた。
フラッフィーのいる、あの扉の前へ。
「アロホモラ!」
扉がゆっくりと開き、僕らの視界の中にフラッフィーを入り込ませる。
「フラッフィーが寝てる・・・?」
「見て、アソコにハープが!」
「まだ音楽が鳴り続けてるって事は、スネイプが先回りしたんだよ。僕らが石を探そうとしてるって気付いたんだ」
「でも、チャンスよ。フラッフィーの足をどけて、あの中に入ればいいんだから。」
フラッフィーに近付いてみるものの、大きな吐息でスカートが捲れそうになったり、体が飛ばされそうになったりで一苦労だ。
「くっせぇ・・・」
「ハリー、ロン、足をどかして」
「も手伝ってよ」
「イヤ、怖い、無理!」
はハーマイオニーの後ろにいて、ただ見つめている。あ、そういえばは犬が大嫌いだっけ。
小さい時、近所の犬に足をかまれた事があってから、ずっと怖がってたもんなぁ。
30キロぐらいある大きな足をズラし、1mぐらいの大きさの扉を開ける。
「なんにも見えない・・・・」
「僕が先に入る。戻ってこなかったら皆逃げるんだ。を宜しくね」
「やだ・・・ハリーと一緒じゃなきゃ、イヤ!」
「、シーーッ!」
ハーマイオニーに口を押し付けられ、ちょっと苦しい。
「あれ・・・・さっきより静かになった・・?」
「ハープが止まったのよ。ほら、動いてないもの」
「・・・・うぇ・・・ッ!」
ロンの肩には、白い液体のようなものが上から落ちてきたみたいで、ドロリと服の上を流れる。
そういえば・・・私達の周りだけ、"影"が出来てる・・・・
「「「「 わぁーーーッ!!!! 」」」」
上にはフラッフィーが怖い顔をして私達を睨みつけてる。
「飛び込むんだ!早く!」
「、行くよ!」
ハリーは私の腕を引っ張って、一斉に扉の中に入る。
ハーマイオニーもロンも後に続いて。