PHILOSOPHER'S STONE....39
「ーーー!!起きてーー!!!!」
クリスマスの朝、ダーズリー家にいた時みたいに、ウルサイ大声で起きた。
時計を見てみれば、まだ7時・・・寝かせてよ・・・
女子寮なのに、なぜロンの声が聞こえるのかと思っていたら、男子寮と女子寮の境目で、叫んでいるからだ。
迷惑なヤツだ、まったくもー・・・・
パジャマのまま走って外に出ると、ハリーとブツかりそうになりながらも、ロンに顔を向ける。
「ハッピー・クリスマス、ハリー&!」
「「ハッピー・クリスマス、ロン!」」
「君達にもクリスマスプレゼントが届いてる!」
「私達に?」
「初めてだ!」
笑顔満開で階段を下りて、ロンのいる談話室まで降りる。
「ほら、そこ!」
「プレゼントなんて初めてだ」
「お互いが交換するしかなかったもんね」
ツリーの下においてある包み紙を見る。
そこに " ハリー・ポッター&・宛 " と書かれた小包。
結構大きい。
「ハリー、開けてみて!」
は僕をせかすし、ロンは百味ビーンズを食べながら中身を覗く。
「手紙だ・・・『君のお父さんから預かっていたもの。君に返す時がきた。上手に使いなさい』」
「上手に使え・・・?」
「見て、プレゼントの中身、マントだ!」
「でも1個って・・・・・」
「着てみなよ、ハリー!」
ロンの言う通りに、マントを羽織ってみる。
マントを着て、私達に「どう?」っと言っているような顔つき・・。
「「うわぁ・・・」」
「体が消えてる!」
「僕それ知ってるよ・・・"透明マント"だ!」
「透明?」
「透明って事は、殴っても平気?」
「いや、見えないって意味の透明だから、殴ったら絶対痛いよ」
「あ、やっぱり?」
は綺麗な笑顔を見せて、僕達を虜にした。
「めったに無いよ。透明マントっていえば、10数年前に製造中止になったから、価値も凄いんだ!誰がくれたんだろう・・・」
「名前なんか書いてないわ。『上手に使いなさい』ぐらいし書かれてない」
「ねぇ、このマントを着てたら、閲覧禁止の棚に行けるんじゃないの?」
「そうだよ、ハリー!君が、アソコに行けば欲しい本が手に入る!」
思わぬプレゼントに僕とはただ、驚くしかなかった。
初めてのプレゼントで、とっても嬉しいものが貰えた。
でも、一番欲しかったからのプレゼントは無かった。
ロンにはあげていたのに、僕には無かった。
「ロン見て!私宛にプレゼントがいっぱいきてる!」
はハシャギながらプレゼントを数える。
「あ、ロンからも着てる・・ありがとね!」
「気に入ってもらえると良いんだけどね」
「うわー・・・すっごい・・・綺麗だね、このネックレス」
「妹のジニーに頼んだんだ。『女の子が喜びそうなプレゼントってなにかな? よかったら見つけて買って来てくれよ。お金は後払いで!』って。付けてみてよ!」
「いいの!? じゃ、付ける!」
包み紙を広げて、箱を開けて、ネックレスを見る。
はじーっとペンダントを見つめる。
ニッコリ笑いながら、ペンダントの裏を何気なく見る。
「あ・・・」
「どうかした?」
「いや・・・え・・・え?」
「何かあったわけ?」
僕は焦りながらも、の後ろからペンダントを見た。
ペンダントの後ろには『Love, Ron』って書かれている。
「あ・・これ・・・僕は頼んでないよ!ジニーのやつ・・・勝手にしやがって・・・・ごめん、そんなの付けれないよね」
「ううん、つけるよ。友達からのプレゼントって初めてだし、つけないと勿体無いでしょ?」
は笑って僕の目の前でペンダントを付ける。
「ありがとね、ロン」
「ど、どういたしまして!!」
2人とも笑顔なのに、僕は笑顔になれない。
だって、僕見たんだ。
ジニーに手紙を書いているとき、『"Love, Ron" って書いてね』って書いていたから。
どうして、僕には出来ないことを皆はそう簡単に出来るんだろうか。
ロンよりも僕の方がの事好きなのに。
他のプレゼントだって、どうせ女の子が喜びそうな物を自分で厳選して選んだやつなんだろ?
指輪とか、ネックレスとか、ブレスレットとか。
を盗ろうとしないでよ。 僕の大切なだから・・・。
「あ、ハリー!待ってて、ハリーのためにマフラー作ったの! 稲妻の傷型のやつを作ろうとしたら、コレが結構難しくてさ・・・・昨日徹夜して作ったの!今から持ってくるね!」
そういってくれるの胸元には、『Love, Ron』と書かれている部分がこっちを向いている。
胸がとっても痛くなった。