PHILOSOPHER'S STONE....30
「・・・去ったみたいだよ、フィルチ」
「閉まってるって思ったんだ」
「ココは最初っから閉まってたわ」
「コイツがいるからだ・・・・」
ハリーは固まって、ピクリとも動こうとしない。私は不思議に思ってハリーの隣に行く。
目が慣れてないせいか、まだ見えにくい。 だが、徐々に目が慣れて・・・
「うわっ!」
「シッ!」
目の前には、ゴールデンレトリバーの100倍・・・いやそれ以上といわんばかりの、大きな犬がいる。
しかも三匹。
私達に気付いたのか、一匹一匹起きだしてきて、私達を睨む。
僕等はただ後退りしか出来なくて、言葉も発せれない。
「・・・きゃぁああぁーーー!!」
の叫び声で我に返った。 どうしよう・・・食べられる・・・・食われる!
僕達はさっきは逆に、一斉に外へ逃げた。 無理矢理扉を閉めて、部屋自体から逃げ出した。
「なにあの犬ッ!」
「気味が悪い!」
「頭三つだよ!?」
「そんなの見ればわかるわよ!あぁ・・・先生達に知れ渡ったらどうしましょうっ!」
「そんなのどうにかなる! 今は逃げないと!!」
僕達は必死で逃げて、なんとか寮までついた。
寮についた途端、走ってきた疲れがドッと押し寄せてきて、死にそうなほど心臓がバクバク動いて、呼吸は吸っても吸っても肺に入ってる気がしなくて、何度も何度も息を吸い込んだ。
「学校であんなバケモノ飼うなよ! あんなバケモノ置いておくなんて!」
「何処に目をつけてるのよ!」
「眉毛の下で、頬の上さ!」
ロンは人差し指に力を入れて目を指す。
「意味が違う! あの犬の足元見なかったの?」
「見る暇なんかあると思うか? 頭を見るのに精一杯!同じ頭が三つ・・・フレッドとジョージより気味が悪い!」
体全身が揺れて、小さくうめき声を上げる。
「あの犬達?・・の下に小さな扉があったわ。なにかを守っているんだと思う」
「その通り! 私達生徒が勝手に取らないようにって! それじゃぁ、失礼するわ!ならともかく、ハリーやロンといると命を落としかねないわ!悪ければ退学させられるかもッ・・! あぁ!そんなのありえない!、寝ましょう!」
「え!?・・ぁ・・・オヤスミ・・・」
は無理矢理ハーマイオニーに引っ張られて、部屋に連れて行かれた。
「死ぬより退学が良いのかよ・・・くるっちゃってるぜ、ハーマイオニーのヤツ」
「でも、ハーマイオニーのいう事に一理あるよ。」
「ハーマイオニーと同じ意見なのかい?!」
「ホグワーツを止めさせられたらロンは家に帰るだけだけど、と僕はまた最悪の人生を送らなきゃいけないんだよね。 ハーマイオニーの意見通りになっちゃうかもしれない ってコト。」
ロンは不満そうな顔をして、僕を睨みつけた。
ロンにはハーマイオニーみたいな理論を言うヤツが苦手らしい。
でも、どこかお互いを認めようとしているのが分かる。
そう思うとちょっと笑っちゃう。
「ハーマイオニーは少しレズの気があるんだ! だからにはすっごい甘くて、僕達には厳しいんだよ!」
「いや、無いって・・・」
こういう方向に思考が行くのがスゴイな と思ったりもする。