PHILOSOPHER'S STONE....29








今日は朝から魔法薬学、魔法史、薬草学、呪文学・・・・。
一番最後の飛行訓練が唯一の楽しみだったのに、体がクタクタで楽しめる余裕さえも出てこなかった。



「うぅわぁ・・・・・」
「ハリー、そんな気持ち悪い溜息つかないでよ」
「今日の授業全部楽しくなかったじゃん」
「そりゃそうだけど・・・・・あ、でも飛行訓練あったし!」
は箒に乗って空に飛び上がった瞬間、一回転して落ちたじゃないか。 僕なんか箒に落とされた」



たしかにそうだけど・・。腰にアザが出来たけど・・・。 そこまで言う必要なくない?



「でも・・・」

私はハーマイオニーに助けを求める。 ハーマイオニーは溜息をついて喋る。



「2人ともそんな事考えるなら勉強しなさいよ」
「今以上に勉強したら僕等は死ぬ」
「ハリー、私は死なないから一緒にしないで」
・・・ヒドイッ!」



その瞬間、いきなり階段が動いた。
あまりに突然だったので、近くにいた"ハーマイオニー"に抱きついた。



「もう、驚かさないでよ!」
「階段に言って!」


私は無理矢理驚かされたりするのが大嫌い。
ホラー映画とか、おばけ屋敷とか絶対無理。 ありえないほど叫んでしまうから。ニックとかピーブスみた時だって、思いっきり叫んじゃったし・・・。




「ねぇ、一回階段下りて、あそこの踊り場で待っていましょうよ。」
「絶対そうして。」
もこういってるワケだし・・・ネ?」
「「 うん 」」


階段が動くのを恐れながらも、踊り場に逃げ込んだ。
踊り場の置くには、フレッドとジョージの背丈より小さい扉。 めっちゃ気になる・・。



「・・・入ってみよ」


怖がりのくせに探究心だけはある。 ・・・何故だろうネ



「あ、待って!」



皆も恐る恐るだけど私に付いてくる。

扉をあけると、"キー・・"と低く音がなり、中が暗くて怖そうなのをより一層怖がらせる。
アッチには、蜘蛛の巣が纏わりついた銅像があるし・・・本当に気味が悪い。



「此処・・・ヤバイ気がしない?」
「ココは入っちゃいけないところよ!三階だもの・・・立ち入り禁止の・・・」
「なんで知ってて入るのサ」
「あなた達が入るからよ! 1人でいるの怖いじゃない!」
「へーー!意外と女の子っぽいところがあるんだなぁ!」
「れっきとした女ですけど?」




"ニャァーーー!!"
「キャーーーーッ!!」



行き成り後ろから猫の声がして、の叫び声が聞こえた。



「フィルチの猫だ!」
「ヤバイよ、見つかったら・・・!」
「逃げようッ!」



僕達はとっさに猫から逃げ去った。
僕達が通る道は、なぜか火が灯って自分達の居場所を教えてるみたいだ。 でも、今はそんな事考えてられない。 とにかく逃げなきゃ!




「アソコだ! アソコへ逃げよう!」



ハリーの指の先には、結構大きめの扉。




「ココ、閉まってる!」
「引っ張っても空かないよ!」
「もうダメだ・・・掴まっちゃうッ!」
「もう、そこどいて! なんの為に杖があるのかわかりなさいよ!」



ハーマイオニーは杖を取り出して、鍵穴へ向かって杖を突き出す。




「アロホモーラ!」



奇妙な音と共にゆっくりと扉が開く。 僕達は一心不乱に部屋の中へ逃げ込んだ。




「アロホモーラって?」
「基本呪文集第七章よ。ちゃんと教科書読んだ?」
「読んでもこんな時に思い出せないさ」