PHILOSOPHER'S STONE....11









ハグリットが一番偉そうな人へ近寄り、少し咳払いをする。
すると、ゴブリンはこっちをゆっくりと見る。 ・・・見るなよハゲぇー・・!!





「ポッターさんと、さんの金庫を空けたいんだが」





そういうとゴブリンはゆっくり体を起こし、高い机のうえから僕等を見下ろす。





「カギはお持ちですかな?」



「おっと!カギは俺がもっちょる!」





ハグリットはお尻のポケットから取り出し、机に放り投げる。





「あ・・忘れかけちょった!手紙がある。ダンブルドア教授からだ。・・・例の金庫に入っちょるアレ・・例の・・アレ!」





僕達は疑問に思いながら、ハグリットの小さな声を聞き取ろうと必死だった。













































「687番金庫です!」





さっきのよりかは大分若そうなゴブリンがそう叫ぶ。
僕達はトロッコの速さと、急カーブなどで少し酔ってしまい、立ち上がるのがやっとだった。





「明かりをコチラに!」





ハグリットは持っているのをゴブリンに渡し、トロッコから降りる。
少し沈んでいたトロッコが一気に軽くなったみたいで、20センチほど上にあがる。
その反動で体の中のモノが飛び出してきそうだった。




明かりを持ったゴブリンは、短い足を素早く動かし、金庫の前へ行く。
動いてる姿が何故か可愛い。 顔はこんなにも・・・。






「カギを拝借!」




ハグリットから鍵をもらい、ギャチャリと大きな音をたて金庫が開いた。






「ねぇハグリット。ココは僕達どっちの金庫?」



「2人とものだとも! たしか、右と左にわけちょる。左がハリーで右が
 おっどろくぞー・・・ 金貨が山済みだからな!」






丁度その時、金庫があく。



そこには、見たことも無いほどのお金の山。
ギンギラギンに光って、これが僕達のモノだと思えない。 多分魔法界とマグル界ではお金が違うだろうが、
とてつもない額だっていうことがわかる。






「この袋に詰めるだけ金を詰めろ!これで買い物に行くからな!」





ハグリットは手のひらサイズの巾着を取り出し、僕達に投げつけた。
僕達は必死になって巾着にお金を詰め込んだ。 見たことも無いお金だけど、本当にキンピカだ。





「さぁ行くぞ!これからは俺の用だが」

























トロッコを少し戻し、713と書かれたところへ止まる。
ゴブリンはすばやく扉を開け、ハグリットが中に入ってるのを取り出し、すぐさまポケットにしまう。






「ハグリット、なんなのソレ?」



「いえねぇ。ホグワーツの仕事なんだ」






一瞬だけ見たけど、少し大きめの石ぐらいの大きさで、紙に包まれている。
少し気になったが、ハグリットが「誰にも言うんじゃねぇぞ」と言ったので、私たちは疑問に持ちながらも質問はしなかった。