just as I suspected
暖炉の炎だけが照らす談話室で、ハリーはと一緒に魔法薬の宿題をやっていた。
明日までの期限である宿題をすっかり忘れていたのだ。
「、あとどのくらい?」
「う〜ん・・・あと二十センチかな・・・」
「僕もまだ全然終わりそうにない」
ため息をついて、ハリーは言った。四つの寮の中でスネイプの一番嫌いなグリフィンドール生にとって、
彼の授業で宿題をやってこないというのはある意味彼に対しての挑戦に等しい。
ハーマイオニーとロンは、言ってくれればいいのに終わっていたみたいで、参考文献を残してベッドへもぐってしまった。
「もうヤダァ、眠い」
「でもやんないとスネイプが何点減点するか・・・」
ハリーの言葉に、はテーブルに突っ伏していた上半身をのそりと起き上げる。
もう十二時を過ぎている。ハリーは寝ぼけ眼のに苦笑すると、自分も早く宿題を終わらせようと羽ペンの先をインクに浸した。
後ろのソファに寄りかかって、なにも考えていない頭で図書館から借りてきた本を見るわけでもなく丸写し。
どうせ自分なりの言葉でまとめても、スネイプは自分にC以上の評価を与えることはない。
三十分間ほど無言で羊皮紙に大きめの字を書いて、ハリーは顔を上げた。あと二行ほど書けば終わる。
お互い無言で一言も話さずに作業していたので、きっとも終わっていることだろう。
ハリーはの羊皮紙を覗き込んだ・・・・が、ハリーは自分の目を疑ってしまった。
の羊皮紙は、三十分前に見たときと何も変わっていなかったのだ。まだ二十センチも真っ白なスペースがある。
そしては一向に動かないし言葉を発さない。
「まさか・・・」
ハリーは座っていた下半身を持ち上げて、下を向いたの顔を覗いた。
その顔はすごく穏やかで、閉じた瞳には長いまつ毛が生えていた。
「ッてば、まだ全然終わってないのに」
ハリーはため息をついて、横で先の乾いた羽ペンを持ちながら眠っているを見た。
興味半分でをつついてみると、はゆっくりと倒れるようにテーブルに突っ伏してしまった。
その反動でインク瓶が倒れそうになったが、ハリーが素早く押さえたのでこぼれることはなかった。
「もう爆睡・・・」
呆れてはみたものの、隣で眠るの寝顔はあまりにも無防備で・・・。
周りには誰もいないはずなのに、なぜかハリーは周りをきょろきょろと見渡してしまった。
自分の唇との唇を、一瞬くっつけた。
寝ているにこんなことをするなんてズルいことだと自分でもわかっている。
・・・けど、隣でこんな寝顔を見せられたら抑えられるものも抑えられない。自分からしたのに、ハリーはなんだか恥ずかしくなってきた。
顔が熱くなっているのが分かる。暖炉の炎に照らされているだけだからじゃない。
「ハリーのすけべ」
目をつぶったままのの口が、ぼそりと自分をすけべだと言った。
ハリーはその言葉に体をビクリとさせ、さっきの自分の行為を思い出し、顔をこれでもかというほど赤面させた。
「・・・・・・君、いつから起きて・・・」
「ハリーがキスする前に起きてたわ」
は目をあけると、上半身を起こしてハリーを見た。
「私、宿題終わったもん」
「え?だって、まだ二十センチも残ってるじゃないか」
「これは二枚目だもん。最後まで書こうとしたけど、眠いから寝ちゃったの。だって一枚書けばいいんでしょ?私、もう一枚目は書き終わってるもん」
「な、なんだ・・・僕、てっきり君はまだ一枚目を書いていると思ってた」
「ねぇ、どうしてキスしたの?」
「え?!・・・・ど、どうしてって・・・」
さっきまでの会話で赤みが取れかけていたハリーの頬に、また赤みがあらわれた。はキスをされたにも関わらず、照れる様子もなくハリーの答えを待っていた。
「別に、嫌だったわけじゃないんだよ?」
はきょとんと目をパッチリとさせてハリーに少し近づいた。
「逆に嬉しかった」
はハリーにニッコリと笑いかけると、ぎゅっとハリーに抱きついた。
「なっ・・・・・・!」
ハリーは慌てて、手をどこに置けばよいものかと腕を空中で慌しく動かした。
「先にハリーからしたくせに」
はクスッと笑うと、ハリーの顔の前に自分の顔をぐいっと近づけた。ハリーはさらに顔を赤くさせる。
「ち、近いよ・・・」
「近くないとできないもん」
はハリーの目を両手で覆うと、自分の唇をゆっくりとハリーのに重ねた。
長い、長いキス。から一方的に絡めていた舌も、いつの間にかハリーも自分から絡めていた。
「やっぱりハリーはすけべだ」
白ハリーでラヴラヴ!という要望を頂いて書いたのですがいかがでしょうか・・・?
どうも私は白ハリーが苦手なようです(笑)つい黒くなってしまう!
亜依さんへ、サイト一周年記念としてささげます!!\(゜▽゜=)
よくわからない内容ですが、これからもよろしくお願いします!! Zett