Just a game.....09
アレからの近くにずっといるから、にどれだけ男が群がってきているかがわかる。
勉強を教えてもらおうと近付いてきたり、何処かにゴミが付いてると近付いてきたり。
ゴミなんかついてないじゃないか。ただに触りたいだけじゃないか。
「あ、ありがと」
戸惑いながらお礼を言う。
ニッコリ笑いながら言うせいで、相手のドキッという音が聞こえてるようで苛立つ。
「、そういえば俺まだ宿題終わってないんだ。手伝ってくれる?」
「あ、いいよ。 ごめんねエド・・・リドルと勉強したいから・・・ごめんね」
僕の腕を掴み、スタスタと先へ進む。
急だったので足が絡みそうだったのを無理矢理動かしてに合わせた歩幅で歩く。
「ありがとね・・・リドル・・ちょっと困ってたんだ。エド、少し強引なところがあるから」
「強引だししつこい・・・・の嫌いなタイプっぽいもんな」
「良く分かってるね」
腕に頭をくっつけて笑う。
シャンプーの匂いが鼻の奥を刺激してくる。
・・・・別にクシャミがしたいわけではないけど。
「リドルは本当に勉強終わってないの?」
「あぁ。絶対勉強誘ってくるヤツがいるかもしれないと思ったし」
「じゃぁ嘘付けば・・・」
「は嘘嫌いだろ?」
くすくすと笑う。
その笑顔が見れればなぁ・・・・ちょっと残念
「付けて来るヤツがいたら面倒なことになりそうだし、念のため」
「それはそれは、有難うございます」
「いえいえ、どういたしまして!」
久しぶりにこんなに笑った。 ・・・ていうか初めてかも。
笑うといったら誰かを蔑んでいた時ぐらいだし・・・・ なんか清々しい気分。
「なんの授業の宿題?」
「天文学」
「・・・・・ぇ?」
「・・・・もしかして天文学嫌い?」
「・・・大嫌い」
・・・・マジで!? あのが?学年主席のが?
天文学はテストも授業態度も厳しいのに・・・それを満点でしているが!?
「そんなに驚かないでよ。私だって人間なんだから苦手なものだってあるし」
「主席が言うなよ」
「だってテストって言ったらその期間に習ってるものしか出ないじゃない。だから前回のテスト内容とかまったく覚えてない!」
「へー・・・じゃぁ教え合いになるかな」
「・・・教えてもらう一方だと思うけど?」
・
「ケフェウス座っていうのはケフェウスはエチオピア国の王で、カシオペア王妃の夫、アンドロメダ姫の父親でもある。」
「・・・・・・」
「ケンタウルス座はトレミーの48星座の1つで、α星は太陽に一番近く全天で3番目に明るい星。」
「・・・・・・・」
寝ているのかと顔を見れば、頭上に"?"が飛びまくっているような顔つき。
絶対理解してない・・・・。
「ケフェウス座とは?」
「・・・え?!・・あー・・・どっかの姫の父親」
うろ覚え・・・。
「もう少し簡単に教えようか?」
「あ、ごめん・・・・天文学って色々名前が出たりするから覚えられなくて・・・ごめんね」
「大丈夫。安心しろって」
「ありがと」
心情を言うと、がわからないままでいて欲しい。
男が女に教えてもらう って凄く惨めな気持ちがするし・・・
それにの困った顔を独占して見れるのがとっても良い。
理解しかけると一気に笑顔になったり、目がキラキラして羊皮紙に急いで書く姿が最高。
「あーなるほど! 矢座っていうのは、"愛の神エロスが持っている矢で、エロスの矢に射られるとたちまち愛が芽生える"っと!」
「・・・・・まぁね」
エロスって大きな声で言うなよ・・・。
男共が目を見開いてを見てるじゃないか。
エロスの神よ・・・ に向かって矢を放ってはくれないか。
そして、僕の腕にを射れさしてはくれないだろうか。
を僕の彼女に・・・