いざ、勝負!!














私とフレッドとジョージは親友。
それ以上でもそれ以下でもない。 でも、女だから、それ以上を期待してしまう。





「「はぁーー!!!」」
「あのね、私の横で溜息付かないでくれる? 幸せ逃げるから」
「だってさ、聞いてくれよ!!」
「俺らの心は今ギザギザに刻まれてるんだ!」
「大袈裟な・・・・半年前の事まだふっ切れてないの?」



半年前、フレッドとジョージが付き合っていた女の子にフラれた。
理由はほかに好きな人が出来たから だって。 2人になんて失礼な事をして!! 本当に腹立つわ・・・、スーザンのヤツ・・・・。


いや、スーザンが好きになった奴も腹が立つんだけど・・・・



「だってさ、この年で俺たちほどの人気の奴が半年も彼女がいないなんて!!」
「絶えられない苦痛はこのコトだよな。それに―・・・」
「「だって半年彼氏がいないじゃないか!!!!」」



うわー・・・ 痛い所付いてくるな・・ このアンポンタン。


そう、2人の付き合っていたスーザンは、私が付き合っていたショーンに横恋慕(?)して、奪われてしまった。
だから私とフレッドとジョージは独り身。 しかも、今の私たちに見える位置でイチャついてるし。
一発でも殴ったらスッキリすると思うんだけどナー・・・



「あんた達は人のガラスの心を傷つけたわね」
「「防弾ガラスの間違いだろ?」」


・・・・いつか殺す!



「じゃぁ勝負するか!!!」
「いいな・・・勝負しよう!!」
「はぁ・・?」
「「だから、勝負!」」
「だから、なんの?」
「どちらが先に恋人を作るか。が負けたら俺らにカボチャジュースを奢ること。」
「俺らが負けたら特上のバタービールをご馳走してやるぜ!」
「「どう?」」


いや、どう?って・・・ 親指を立てて、歯をキラッと出して・・・・
そんな無邪気な子供のような顔をしないでよ・・・ 否定しにくいし・・・・



「・・・お・・・おっけぃ・・・」
「「んじゃ決まりィ!!」」



2人はハイタッチをして、喜び合ってる。
・・・・もう告白されてるから奢れよ! なんて言ったら絶対奢らないからッ!!



「「告白されてねぇよ」」
「・・・・人の心読まないでくれる?」
「いや、口に出していってたけど?」
「ドンマイ」



ザ・親指立て返し!!
こっちも笑顔で返してあげた。 お・・・少し照れてる。効き目アリ?




「あー・・・早く相手探さないとなぁ・・・」
「誰か告白してくれねぇかな・・・・」





椅子に乗りながら足をバタつかせ、本当に子供みたい。
体は大きいのに、中身は子供。 まぁそこがイイ所なんだけど・・・


「・・・・・・・・引き分けになるといいな・・・」


ボソッと思っていたことを言ってしまった。
でも、自分では気付かなかった。 ただ、2人の顔が真っ赤になって、驚きながらも私を見ている。










それから3日。


私たちは引き分け状態。
決着が付く時は・・・ 一生無いでいてほしい・・・・。