君はいつも1人ぼっち。 

悲しげな瞳は、涙を見せることは無い。




だけど僕は知っているよ。 君はいつも泣いてるって。


抱きしめたくて。 抱きしめられなくって。 じれったい。










  いつか言いたいネ....05










僕はなるべくに引っ付いた。

だけど、ずっとは一緒にいられない。
寮が違うことをこんなにも恨んだことは無い。



、大丈夫?」
「大丈夫だけど?」



笑顔を見せるようになった。 だけど、本当の笑顔に見えないよ。君は笑顔を研究してるみたい。
はたから見たら本当の笑顔みたいで、癒す。自分の本性を隠して、不安な事を見せやしない。


見せて欲しいのに。

悲劇のヒロインに見られるかもしれない。
だけど、俺が守るから。一生懸命抱きしめるから。 だから、僕にだけは涙を見せてよ。





「別に無理しなくたって良いだろ?」
「無理なんかしてないよ。シリウスだって知ってるでしょ?私の父親がどんな人かって。」
「知ってるけど・・・」
「妙に心配してくるしさ、毎日毎日様子が変わってくるし。そんなに心配しなくても大丈夫だよ?」



その笑顔には張りがない。



「小さい頃から、同じ事が繰り返されてるから、もう慣れっこって感じ。」
「な・・・ッ!」
「ていうか、次はどんな事仕掛けてくるのかなって楽しんでたりもするけどね」



コーヒーを掴んだ手には、小さな青いアザ。
時間がたってるみたいで黄色い部分も多少あるけど、痛々しい。

あざを作ってまで、どうして立ち向かおうとしないのだろうか。



「どうして杖を使おうとしないんだよ?」
「父親が杖を使って人を殺してるのよ? 私が杖を使えば、余計虐められるわ。」


コーヒーが熱かったみたいで、舌を出して左右に動かす。



「貴方が術を使おうとする時よりも、私が使おうとする方が怖いでしょう?」



確かに、が杖を突き出してきたら怖いかも・・。



「もともと私、目がツってるから、余計怖がられるんだけどね。あ、目は母さん似だからね」
は全然目つってないよ?」
「嘘言わなくて良いって。ほら、上にこー・・」



目を触ろうとした手を掴む。
小さな手には、傷がいっぱい。アザがいっぱい。

僕の体温が、の手に吸いとられるようだ。




「その目に、僕は恋してるんだよ?」
「この赤い目に?」


コントレンズをすぐ目からを取って、僕を見る。
こんな明るいところで、の赤い瞳を見たのは初めて。



「こんなにも赤々しいんだよ?」
「別に関係ないよ」


鳥肌が少し立つ。
イメージ上のヴォルデモート卿が、の顔と重なる。



「きゃぁあッ!! 赤い目がいる!ヴォルデモート卿の娘よぉ!!」


周りの女の子達が、震えながら言う。
結構近くにいた男の子さえも、お尻を動かして逃げる。



「出て行きなさいよ、ホグワーツから!」



100m以上離れながら、大きい声で叫ぶ。
掴んでいるの手は、小刻みに震えていて。

どこが、慣れているんだよ。




脅えてるじゃないか。