いつか言いたいネ....01
「シリウス、テストどうだった?」
「俺が良い点取れると思ってんのか?」
「思うわけねぇし。俺より上か下か気になっただけだし」
「ジェームズより上に決まってるじゃん。32点は黙ってろ」
「当たってるだけに・・・・言葉が返せない・・」
「へっへっ」
さっきチラッと見たからしってるっつーの。
「シリウスー、またがトップだってよ」
「マジで?何回連続だよ」
「この学校に入ってきたからずっと」
「すげぇー・・レイブンクローはやっぱり頭が良いのが揃ってるよな」
「まぁ、そう言う所だしなレイブンクローって。」
俺ら三人そろって、テスト用紙を覗き込んでいるを見つめる。
いろいろな人がのテスト用紙を見て間違いを直したりして・・・・すぐ離れるけど。
「・・・・・その前になんでリーマスはがトップって知ってんだよ?」
「あ・・・」
「に気があるとか?」
「違うって!! 冷静沈着、才色兼備、文武両道!"クールビューティープリンセス"ってあだ名がついてる彼女に僕が?!」
「確かにお前には無理だ。は美人過ぎる。不釣合いもいい所だ」
「ジェームズの言う通り! は胸がデカそうだし。リーマスの"手には余る!"」
「お前達は変態かッ!」
男同士の話ってこんなもんで、
誰かの話をしていても、最後には自分達の話しになる。 それが面白いんだけどね。
「てか、文武両道って・・・」
「の片方の親は日本人だぞ?"武"って・・・」
「知らなかったのか? ってホグワーツ来る前、マグルの学校にいて、全国大会に優勝したほどだぜ?」
「だからなんでリーマスが知って・・・」
「たしか"ジュードー"って奴」
「"クールビューティープリンセス"オタクは黙れ」
オタクかよ、リーマスは。でも、知らなかったなー・・・・・・変なあだ名が付いてるって。
まぁ近寄りがたいイメージだし、付いてもしょうがないよな。
せっかく綺麗な顔立ちしてるんだから、ニコニコしておけば、モテモテになれただろうに。
「ジェームズ」
「リリー!」
リリーを見つけた瞬間、抱きつこうとするジェームズ。
それをさらりと交わすリリー。 ある意味コンビネーションが良い。
「今日の夜悪戯の道具回収するんでしょ? アチコチに置き去りにした道具達を」
「あぁ」
「悪いんだけど、東の棟のてっぺんにある水晶玉取って来てくれない?」
「またなんで急に」
「授業で使ったんだけど、置いてきちゃって・・・・明後日返さなきゃいけないんだ」
「面倒くさー・・・」
こめかみに血管が浮かび上がるリリー。
ありゃりゃ。
「じゃぁー、頼まない! シリウス、貴方に任せたわ。お願いね!宜しく!」
「・・・えッ!」
「バカなジェームズじゃなくてシリウスお願いします!」
リリーは作り笑いをしながら、談話室から出た。
女ってコワ・・・・ッ!!
「お前には箒あるんだから飛んでけよ」
「俺じゃなくてシリウスが頼まれたんだろー」
あーあ。こっちも意地張っちゃって。
また俺がしないといけないわけね。 とばっちり喰らわすなっつうの。 はぁ・・・
・
長すぎだっつーのこの階段! せめてクルクル回るように作れよ。真っ直ぐってすげぇ疲れるんだぞコッチは!
棟のてっぺんはガラスで、そこにガラスがうつり俺を照らしてるかのように輝く。
うわ・・・俺まるで死んで天国に行ってるみてぇ。
「・・・・ッ・・!」
太腿の裏側にキタ。筋肉が痛い。 やべぇ、もう少しでツル。
もーヤケクソ!!
足を無理矢理動かして、階段を3段飛ばしで上にのぼる。
「やっと付いたぁ!!」
「きゃ・・・ッ!」
「きゃ?」
真上の月の光が眩しすぎて見えない。
俺はてっきりリリーがジェームズを待っていたのだと思った。
「なんだよ、リリー!こんな所でジェームズと2人っきりになるつもりだったのか?」
「違う」
「可愛い声出しちゃって。ジェームズに俺と2人っきりになったって知れたら俺が殺されるぞ?さぁ、行こう?」
ふいに"リリー"の服の裾を引っ張った。
「私はリリーじゃないわよ。・マールヴォロ・」
「え?」
斜め気味になった月の光で照らされたのは、企んでいるような笑いをしている。
月の光のせいなのか、服にガラスか何か光るものがついてるのか。
がとっても光って見えた。 夜に現れる太陽みたい。