Invader ....06
「「ウェイトレスネス=ピープル??」」
「20世紀後半にナントカって言う人が、死んでから絶滅したって考えられてたのよ。ていっても、その人はどの国の魔法界でも有名な大泥棒!だから誰もが安心してたって事」
「はその子孫とか?」
「いいえ、関係ないわ。ウェイトレスネス=ピープルは誰かに力を分け与えることが出来るの。だからまったく関係ない人同士があげたりしてたら、までたどり着いちゃった っていうのが本当だと思うわ」
「んー・・・ ハーマイオニーが言ってる事も正しいんだけど、ちょっと違うかな・・」
は夕食をおかずを選びながら言ってきた。
「どういう事?」
ハーマイオニーが賺さず聞く。
シェーマスやマルフォイまで耳を少し傾けている。
「さっき言ってた大泥棒は正真正銘私の母親よ。っていっても、もうこの世にはいないけどね。」
「母親・・」
「えぇ。でも別に誇りだなんてコレっぽっちも思ってないわ。産んでくれてありがとう ぐらいしかいえない」
「じゃぁ無重力を・・」
「無重力という力をこの世から無くすのは勿体無いからって私に分け与えたの。そして処刑された。 日本の魔法省では、私も処刑するかどうかって迷ってたみたいだけど、あの時はまだ2歳ぐらいだったから、何もしない という判決が下ったわけ」
は何度も話したことがあるような口調で語った。
その良い方に、僕はちょっとだけ虚しさを覚えた。
「それに、この力だってずっと上手く使えるとは限らない」
「どういう事? 無くなるって事もあるのかい?」
「言ったでしょ? 分け与えられた って。分けるって事は半分かそれ以上しかもらえない。って事は100%は出来ないって事。強風が吹けば飛ばされるし、気を抜けば地面にまっさかさま!便利なのか便利じゃないのかわかんない!」
「たとえば?」
「んー・・・ あ、ほら!崖から登ってくる時、少しグラついたでしょ? あぁいうの」
「へぇー」
ロンは少しだけでも分けてくれよ! と言うような顔をして、を眺めていた。
少しだけ、焦りを感じる僕。
別の事でを見ていたとしても、見ないで欲しい。
ていうか、見るな。
「ハリー?」
「あぁ、ごめん。ちょっと考え事!」
じっと見つめるを見ず、ただ謝った。
全然紳士的になれないや・・。
「私ね、この力が無くなってくれるのを待ってるの」
「えぇ!?どうしてさ! 無くなったら勿体無いじゃないか!それに絶滅しちゃうよ」
「そりゃ勿体無いわよ? 壁も歩ける、天井も歩ける。ましてや風船に掴まれば雲の上まででも飛んでいけるわ」
「だったら余計に・・・」
「一歩間違えたら犯罪には持って来いの力よ。今までまっさきに疑われてたもの。 そんな可哀想な思い、私で最後の方がいいのよ」
は悲しい顔ひとつもせず、コーヒーを一口飲んだ。
「考え方が大人ねぇ」
「そう? 以外とマジメさんだからv」
― ―
「・・・・なにしてんの?」
「座ってんの」
「いや、座ってるって・・・座る位置がオカシイと思うんだけど」
は木の枝に座っている。
そこまではいいんだけど、枝の後ろに腰掛けて座っている。
僕が立ったら、丁度の顔が重なりそう。
「スカート捲れたらどうするのさ」
「大丈夫、抑えてるから。」
「いや、そう言う問題じゃなくって・・・・」
近付いたら、チュッとキスが出来そう。
ハーマイオニー以外の女の子との免疫がないせいで、どうすればいいのか分からない。
しかも相手は。
日本人はムードを大事にするらしいから、余計に分からない。
「あー・・・もうどうしよう」
「・・?」
「見てたら自分じゃなくなっちゃいそう」
「どーして?」
「・・・・言えない」
「えぇ!?」
「あー・・・もうどうしよ」
「・・・・?」