シリウスに抱きしめてもらうの、好き
見上げれば、笑ってくれるのも、好き

ねえシリウス もっともっと、私を愛してよ



















私の一日は、シリウスの腕の中で始まる。
そして、朝一番の笑顔を貰って、額にキスして貰う。
キスを返したいけど、身長が足りなくて無理だから、少しだけ怒って。
するとまた、彼の笑顔を見ることが出来るの。


「おはよう、。良く眠れたか?」


強く締め付けてくるから寝れなかった、なんて言わない。
言ったらきっと、あなたの笑顔が苦笑に変わってしまうもの。
だから私は、いつも笑うの――良く眠れたって、嘘を吐いて。
そうすれば彼は、『良かった』って、笑ってくれる――。


「朝っぱらからイチャつかないで欲しいなぁ。此処は君だけの部屋じゃないんだよ、シリウス」
「可愛いのを愛でるのは当たり前の事だろ」
「ああ、そうだね。そういう事にしておいてあげるよ」
「失礼なヤツだな」


ジェームズはリリーにしか興味が無いんだから、仕方ないんだって慰めてくれる。
別に、彼にどう思われても気にならないから良いし、そもそも彼が言いたいのはそういう事じゃないと思うけど、優しく慰めてくれるのが嬉しいから、ニコニコと笑う。
良いの、シリウスが笑ってくれるなら、それが一番、私も嬉しい。





シリウスはいつでも何処でも、ぎゅっと抱きしめてくるし、キスもしてくる。
その度に、ジェームズは呆れたようにバカップルだって言うけれど、彼とリリーも十分そうだと思うな。
だってほら、リーマスとピーターが、『君もだよ』って顔してる。


「良く恥ずかしくないよね・・・。嫌がらないだけど」
「嫌がって逃げても良いんだよ〜


イヤイヤ、と首を横に振り、シリウスにぎゅーっと抱きついた。
絶対に離れたくないの、いつでも一緒に居たいの。

勿論、全く恥ずかしくない訳じゃないけれど、愛されている証拠だもの。
私はシリウスが大好きだから、シリウスもそうなら、幸せ。

嫌がる理由なんて、何一つとして存在しないの。


「んーん、可愛い」
「流石は君が一目惚れしただけあるよね〜」
「俺のことは関係ないだろ」
「モテモテの君に選ばれたっていうのは、一つのステイタスなのさ。皆、になりたいと思ってるよ」
「うえ、気持ち悪ィ」


もっと言ってやって、なんて思うのは醜いのかしら。
私がシリウスのものであるように、シリウスも私のものであって欲しいと、そう願うだけなのだけど。

彼の腕の中は、私だけのものよ。
絶対に他の娘なんかに、渡してやるものですか。

不機嫌そうに眉を寄せれば、シリウスは笑って、頭を撫でてくれる。


「俺にはお前だけだよ、

「僕にもリリーだけだよ!」
「当たり前じゃない、何を言ってるのよ」

「ねえピーター、殴っても良いかなぁ」
「え、あ、う、うん、そ、そうだね」


そういうの、僻みって言うのよ、リーマス。
はっ、まさかシリウスに愛されている私に妬いているのかしら。

駄目よ、駄目よ、男になんて尚更譲れないわ!


「何だか凄く、嫌〜な勘違いをされている気がする」
「ん?はやらねェぞ」
「いらないよ別に。人のに手を出すほど、飢えちゃいないし」


何だかその台詞、とってもイヤらしいわ。
でも、シリウスに気があるんじゃないなら良いの。

私達の『愛』の邪魔は、許せないけどね!


「威嚇されてるよぅ、リーマス・・!」
「はは、ピーターったら本気でネズミになってしまったのかい?」


確かに縮こまって怖がる様子は、さながらネズミの様だわ。
そんなに怖いなら、追い掛け回してあげましょうか。
これでも私、足には自信があるのよ。


、お前は俺だけ見てれば良いんだよ」
「にゃあ〜」


その不敵な笑顔、もう一度、私に見せて。
もっともっと、私に愛を囁いて。

全身で、あなたへの愛を、伝えるから。








I love you

(猫だって恋するのよ。悪い?)



(2009.8.6)





朝岡芹様から、相互記念夢で頂きました。
亜依はダラダラと書いてしまった小説をあげてしまってすいません。

シリウスを愛してて、周りからも認めてもらいたいヒロインちゃんが、
とっても可愛く書かれていますので、お気に入りです!!

素晴らしい夢をありがとうございました!!!


 亜依。