2人は
私を困らせようとしてか
不安になったのか
気分的なものなのか
「どっちが本気」って。
決まってんじゃん。
どっちも遊びだよ。
どっちがほんき?
毎回毎回 2人は、1位2位を争う持久走選手のように、
どっちが先に頬にキスするか、とか。
抱き締めている手はどちらの手が下にあるか、とか。
ネックレスを2人がプレゼントすれば、どちらを先につけるか、とか。
私からしたら、子供が量の多いジュースを取り合ってるだけで。
って、私はジュースかって話しだけど。
「だから俺の方が先にキスしたって!」
「なんでだよ! 絶対俺の方が先だから」
私を間に挟んで、頭から20センチ以上高いところでペチャクチャ喧嘩されてもねぇ・・。
「「どっちが先だった!?」」
んな事言われたって、コンマ数秒の差だろうし、そんなの分かる人間いるわけ無いじゃん。
5秒ぐらい違ったらわかるけどさぁ・・・。
「同じだったと思うよ?」
「同じなんてありえないって!」
「そうさ! どんなに同じって言っても絶対違いがあるはずさ」
知るかって。
そんなに知りたいのならタイムマシン使って、スローモーションで見ろって話じゃん?
「どっちでも良いって」
間から抜け出して身嗜みを整える。
「どっちだって良いのよ!!」
半ギレ状態で、2人の肩を押す。
「どっちかなんて決めれると思う? 選べられないモノだってあるの!! ママとパパのどっちが大切かって聞かれても答えられないでしょう?それと同じ」
「家族だから選べるわけないだろ?」
「恋人が2人いるっていうのはやっぱりおかしいって!! 選べよ!!」
どうして私に火の粉が散るのだろうか。
言ってやりたい。
でも・・。
「2人が独占したいのはわかるわ。でも・・・・選べないほどすきなのよ? 選ぶなんて出来ない。二人とも大好き。これ以上・・・私を悩ませたりしないで」
潤目でいう。
2人は何もいえなさそうな顔で私を見つめている。
そして、私を同じように抱きしめる。
「「ごめん」」
そう囁きながら。
だからやめられないわ。
こんなに簡単に感情を変えちゃってさ。
私が何時遊びじゃないと言った? 言ってないはずよ。
そりゃぁ好きよ。
遊び道具として楽しませてくれるから。
悪女を書いてみたかっただけです orz