CHAMBER OF SECRETS....64













「どうしよう・・・ジニーが!!」

「落ち着いてロン!!」
「壁の血文字がまだ乾いてないから、さっき書いたはずよ。そんなすぐに人間は白骨になったりしないから」
「そうだよ、ロン!! 僕達が今考えるのはどうやってジニーを助けるかだよ!!」


「でもどうやって!? 秘密の部屋の行き方なんて知るわけないじゃん!!」
「ちょっと待って・・・分かるかも・・・」


























  ― 夢遊病なのかな ―






  ― マートルがいる女子トイレに立ってるの。移動した記憶もないし・・・ ―










「マートルがいる女子トイレ!!」
「女子トイレ?」
「ジニーが言ってたの。行った記憶が無いのに、毎回トイレにいるって」

「でもそれはジニー自体が向かっただけで・・・」
「夢遊病だとしても同じ場所になんて向かうわけないじゃない!!」



私はダッシュしながら、ロンの服を引っ張った。
ロンは戸惑っていて、冷静さを失っている。 私たちがちゃんとしなきゃ・・。







































「マートル!マートルいる!?」
「 ・・・なんの様?」
「君が死んだときの事を教えて欲しいんだ!」
「どうして?」
「ロンの妹が連れ去られたんだよ!! 早く教えて!!」




「・・・・あの時、スリザリンの子にこのメガネの事をバカにされたの。だから、このトイレで泣いていたら、男の人の声が聞こえて、扉をゆっくり開けて外を見た瞬間・・・死んだの」

「方法は?」
「覚えてないわ。覚えてるのは黄色くて大きな目玉が2つ。その手洗い台のそばよ」


手洗い場っていわれても、あるのは鏡と水道管ぐらい。何にも無いじゃない。
でも・・・大きくて黄色目玉・・・・・確信に近いかも。

「ねぇ、!! やっぱり僕達だけじゃ危なさすぎる・・・・・・ロックハートでも連れてきた方が・・・」
「闇の魔術に対する防衛術の先生だけど、あんな奴にヴォルデモートが負けるなんてありえないわよ・・!」
「僕達だって勝てるかどうかわからないじゃないか!! まだ僕達2年生だよ? ロックハートは曲がりなりにも先生だ!」
「ロン、落ち着いて・・・・じゃぁ、僕とロンがロックハートを連れてくるよ」

「ハリー・・・それじゃ遅いって!!」



「生徒だけじゃ出来ない事だってあるんだよ!!!!」



ハリーの大きな声に、私は体が固まった。
"破棄のようなもの"が、ハリーの周りを渦巻いているように見える。




「・・・わかったわ・・・・早く帰ってきて・・・私はマートルと待ってるから・・お願い、早くね・・?」



握る拳はとても小さい。
だが、血が滲むようにガシッと握っている。


「あぁ、早く帰ってくるから・・・・も絶対動いちゃダメだよ!!」


僕はに軽く抱きついて、の背中をポンポンと叩く。


不安そうにしている肩は、すごく震えている。





お願いだから、怪我しないで・・。






君は僕の宝物なんだから。