CHAMBER OF SECRETS....44
「ねぇ、ハリー・・・・皆が怖い・・」
は僕に近付いて、手をぎゅっと握りながら言う。
確かに、全員が僕達を怪しんでいるような目付き。
穢れモノを見ているようで・・・
「・・・ぃ・・」
ガタガタ震えているは、まるで小学校に行ってた時みたい。
小学校では、いつもこんな風に見られていたから・・ッ!!
「、落ち着いて!!」
「や・・ッ、嫌・・・・ッ!!」
僕の手を離して、耳を塞ぐ。
次に何が起こるのかを、ハーマイオニーもロンも気付いたみたい。
ハーマイオニーは舞台にジャンプで上がってきて、
の肩を掴み、大きく揺らす。
「・・大丈夫、落ち着いて!」
ガタガタと揺れて、今にも叫びそう。
この部屋で叫ばれたら、先が怖い。
今もこんな風に見られているのにも関わらず、変な現象が起これば、余計不思議に見られる。
「・・嫌ッ!!」
大きなシャンデリア、大きな窓ガラス。大惨事になったら・・・、
「、おいで。大丈夫、僕が手を繋いでいるから。ね?」
僕はの手を引っ張って、大広間から出た。
ハーマイオニーとロンは、後から他の生徒が付いて来ないように気を使って。
・
「、大丈夫? 落ち着いたかしら?」
「うん、ありがとう」
少し汗ばんでいて、ロンのハンカチで汗を拭きながら言う。
「落ち着いたんなら聞くけど、どうして君達がパーセルマウスって教えてくれなかったのさ!」
「「パーセルマウス?」」
「ヘビと話せる人の事よ」
「えぇ、話せるわ。」
「僕はヘビだけだけど、は猫とかとも話せるよ。でも、それがどうしたの?」
自分達が置かれている状態を理解していないハリーと。
「おかしい事じゃないでしょ? この学校にも話せる人はいっぱいいるんじゃないの?」
「前、イトコのダドリーにヘビをけしかけたのは悪かったと思うけど」
ちょっと笑った2人。
やっぱり危機感って言うのを感じていない。
「いるわけ無いだろう!蛇と話せるなんて!」
「大変な事になったわ」
「「どして?」」
「スリザリンのシンボルがヘビなのは何故かって思わないの?」
「「全然」」
「マズイよ・・・」
「どうして!? ハリーはジャスティンに向かって『手を出すな』って言ったのに?」
「へぇー、そんな事言ってたんだ」
「ちゃんと言ってたじゃない!」
ムキになって喋る。
「私達には、ヘビ語にしか聞こえなかったわ」
「僕にも。多分君達だけだよ、人間語に聞こえたのは。」
「聞いて。蛇がシンボルになっている理由はね、スリザリン自身がパーセルマウスだったからよ」
「スリザリンって・・・サラザール・スリザリン?」
「えぇ。」
「大変だよ、皆2人の事をサラザール・スリザリンの血を引いてると思ってるぜ?」
「「絶対違う!!」」
「何千年も前だから、可能性としてはありえるのよ」
ハーマイオニーの言葉が、今日ほど聞きたくないって思ったのは初めてだ。