CHAMBER OF SECRETS....43







「武器を取り上げるだけで良いんです!!そんなにムキになるんじゃない!」


そういうロックハートの声を、まったく聞こうとしない私達。
ドラコの顔なんて般若のようになっていて、パンジーはナマハゲみたいになっている。



「ウィーレン・サラッド!!」


パンジーの杖から炎の塊のようなのが飛んでくる。
私より前にいるハリーがぶつかると思い、ハリーより前に出る。

でも、これじゃぁ私自身が危なくなってしまう。


っていっても、完璧な防御の術なんて知らない。



「きゃぁーーーッ!!」


女子の叫び声が聞こえる。
誰もが次どうなるかと、期待をしているのが分かる。

私は咄嗟に杖を前々に突き出す。


まったく術を出そうとしてないのに、目の前に薄水色の膜がでできた。
そして、ソコにパンジーの出した炎の塊がぶつかるが、膜に当たると、一瞬で消えた。



「わ・・・」
「・・・・うわぁ・・・」


なんで、皆引き気味なの!?
ハリーも私の後ろで驚いた顔をしている。



「サ・・・サーペンソーティア!」


ドラコは焦りながらも呪文を唱える。
私達に向けてはいなくて、舞台に杖を向けている。

「・・きゃっ!」


ドラコの杖の先から出てきたのは、普通より小さめのヘビ。
ヘビの近くにいた女生徒は2mほど下がる。



「下がりたまえ。追い払おう」


スネイプ先生がドラコの後ろからスタスタと歩いてくる。

スネイプが近付いたせいで、ヘビが威嚇を始める。
牙を出来るだけ出し、舌を何度も出して、近付こうとさせない。



・・下がってて」
「ハリー・・・・?」


ハリーは目を見開かせながら、ヘビに一歩一歩近付く。


私は、ハリーを見てすぐさまヘビをみた。
ヘビは近くに立っていたジャスティンに向かって近付こうとしていて、今にも襲い掛かろうとしている。




「手を出すな。去れ」
「うるさい。お前に支持されるいわれはないわ!」
「とにかく手を出すな!!」



ハリーの言葉に反論するかのように、ジャスティンに牙を向けようとする。

ヘビと会話するのはどうなんだろう・・・と思いながら、ヘビの様子を伺った。
自分の意見に反論したハリーにも襲い掛かりそうな勢い。



「待って・・・ハリーにはなにもしないで!」
「娘・・お前も黙ってい・・・・これはこれは様。失礼をいたしました」
「・・・・・は?」
「ですが、この者は私の意見に反してきた。それに、この者はいずれあのお方の手に陥る。ならば私が手を出しても―…」
「だめっ!」
「・・・・仰せの通りに」




ヘビなりのお辞儀をする。
まぁ、その後ジャスティンに向かって少しだけ、威嚇していたけど。



これで安心!と思って、ジャスティンを見る。
私もハリーも喜ばれているだろう・・と思って、ジャスティンを見ると、
私達を軽蔑しているようなかつきだった。


「なにがしたいんだよ」


何って・・・助けてあげたんじゃん!



「ヴィペラ・イヴァネスカ!!」


スネイプがそう叫ぶと、ヘビは徐々に灰になって消えて言った。



「ふざけんなよ。僕を襲わせる気だったのかよ」


ジャスティンの言葉の意味が分からなかった。
なによ、助けてあげたのに。