CHAMBER OF SECRETS....42
「今からってなにか授業あるっけ?」
「なんとかクラヴっていうのがあった気がするんだけど」
「あぁ、決闘クラヴね」
「なにそれ・・?」
・
私達が大広間に向かった時にはもう、周りに火が1mずつ置かれていて、
真ん中には2mぐらいの長い台が置かれている。
「これ・・何?」
「術を使って魔法使いが決闘する時を教えるための台ね。」
「魔法使い同士が決闘?」
「未だに行われてるわ。エジプトでは授業としても取り組んでるみたいだし。」
「へぇ・・」
「集まって!」
ロックハートの声が響く。
すると、私の隣にいたハーマイオニーがいつのまにか移動していて、台にくっ付いていた。
「異常なほどのロックハート命だねぇ」
「僕らには理解できない」
「・・フレッド、ジョージ・・・」
「「ザッツラーーイト!」」
私の両肩をトントンと叩く。
「なんであのクルクルリン頭の何処が良いんだろうか・・」
「僕らのほうがイケメンなのになぁ?」
「「違うわよ!」」
アンジェリーナとアリシアは声を揃えて言う。
普段より目を細めて睨み、双子を威圧する。
「女ってコエー」
「以外の女全員コエー」
私をぎゅっと抱きしめて、頭を撫でる。
もう私は慣れてしまったせいで、気にも留めてない。
「私が見えますね、私の声が聞こえますね!・・・宜しい。最近は何かと物騒な事が怒っている。ですから校長から許可を貰い、決闘クラヴを開くことにしました。万が一に備えて、対策を・・という事です」
余計なお世話なのか、嬉しいのか分からない。
でも、私にしては迷惑な話し。
自分が話し終わると、着ている服をポイッと女子生徒の方へと投げ捨てる。
その服を女生徒同士が引っ張り合っている。
・・・契っちゃえ!ってちょっと思った。
「私の助手になってもらいました、スネイプ教授です!」
反対方向の場所から、幽霊のようにすーー・・と階段を登ってきたスネイプ。
「よくスネイプ先生がこんな役引き受けたね」
「恥をかかせようって思ってるんじゃねぇの」
「皆さん、心配要りませんよ!これは模範演技なんでね。魔法薬学の先生を消したりはしませんよ!」
「「別に消してもらっても構わないんだけどナァ?」」
「聞こえちゃうって・・!」
一瞬、スネイプ先生がコチラを見た気がした。
目が合わなくて良かった・・。
先生同士が、台の真ん中に歩き出す。
杖を取り出して、目の前に杖を持っていったり、お礼をしたり。
終わったかと思えば、5歩進んでクルッと向きなおす。
「1・・・2・・・3」
「エクスペリアームズ!」
スネイプは一気に呪文を唱える。
術がロックハートにブツかって、3mほど吹っ飛ぶ。
その姿に、女子はキャーッ!と叫び、男子はハハハ!と噴出している。
「生徒にあの術を見せるとは、さすがはスネイプ先生!しかし、やる事が分かりやすすぎる。そんな事をしていると怪物に襲われてしまう。」
「まずは、生徒に有効的な術を教えるのが先ではありませんかね? 自分の凄さを見せ付ける前に」
確信をつかれたみたいで、スネイプから目線を外す。
「それに、秘密の部屋の怪物は1と決め付けてはいませんかな。2、3と考えるべきでは?」
「お・・・おっしゃる通りですな! では、生徒を数名選びましょう!ポッターと、ウィーズリーとグレンジャーではどうかな?」
「ウィーズリーの杖では達を病院送りにしてしまう可能性があるのでは? 変わりに我輩の寮の生徒ではどうかな。マルフォイとパーキンソンで」
マルフォイとパーキンソンは、横から舞台に飛び乗る。
「うぅ・・なんで私なのよぉ・・・・」
「しょうがないよ。僕がロックハートと目が合っちゃたんだから。」
「バカぁ・・・」
舞台を渋々登る。
人に向けて呪文を唱えるなんて出来ないよ・・・
躍らせる魔法とかは害無いけど、これ・・・絶対害あるじゃん!
「怖いか、ポッター」
「そっちこそ」
「あら、怖がってるの」
「怖いに決まってるじゃん」
パーキンソンは何故か私に敵意をむき出しにする。
恨まれる様な事した覚えないんだけどなぁ・・・
5歩後ろに歩き、杖を構える。
2人分入るには十分なのに、心なしかハリーが前にいる。また、私を守ろうとしているの・・?
「1・・・・2・・」
「エヴァーテ・スタティム!」
3と言う前にドラコが術を唱える。
私より前にいたハリーがそれに当たって、4mほど吹っ飛ぶ。
「ハリーになにしてくれんのよ! リクライム・ドーグ!!」
ドラコは吹っ飛ぶって言うよりも、真上に飛んでそのまま台に落ちた。
・・・・・あれ?
こんな術知らない・・・のに、なんで出てきたんだろう。
まぁ、いっか。