CHAMBER OF SECRETS....40








かれこれ40分ほど探した。
ホグワーツ城自体が広く、探すのにも手間取ってしまう。


「何処なのかしら・・・」
「寮にでも帰ってるんじゃないの?」
「そうかも・・。じゃぁ戻ってみましょ」


ハーマイオニーが180度に一気に回転する。
髪がバサッと顔に当たってきて、顔中が痛い。


「「きゃっ!」」


きゃ?
しかも重なって聞こえるって・・


!! 貴方何処にいたのよ!」
「どうしたの、2人とも?」
「どうしたのって・・・夜中から何処にいたわけ? 寮にも帰らないで!」
「廊下で寝ちゃって・・・」
「廊下!?」

「別に寝たくて寝たんじゃないよッ! 変な奴に追いかけられて、夜中だったから眠さがピークで廊下に倒れちゃって・・」
「変な奴って?」
「わかんないけど、私に喋りかけてきたの。"血が欲しい"って言われて。 逃げようと思ったんだけど、足が動かなくて」


簡単に言えば、我慢できなかったってことね。


「それにしても・・・先生たちに怒られたりしなかったの?」
「透明マント被ってたみたいだから・・・・ あんまり記憶無いけど」
「ハリーの所に行った方が良いよ? ハリーが心配してたし」
「尋常じゃないほどね」


はハリーと言う言葉を聞くと、体がピクッと震えて、
短い足を精一杯動かして、医務室へ向かう。

ホント、ハリーが関わると態度がガラッと変わるね。












少しだけがハリーに怒られていた。
でも、ハリーはに弱いから、すぐに許している。

なんだよ、この異常な兄妹愛。


「変な奴に追いかけられた?」
「うん。例の声の人に。っていっても、人かどうかは分からないけど・・・・」
「なにか言った?」
「私の血が欲しいって。それからは追いかけられたわ。だけど、さっき言った通りに、力尽きちゃって。透明マントをかぶってたみたいだから、気付かれなかったみたいだけど」


「それは、可笑しくない?」



ハーマイオニーの言葉に私たち3人が一切にハーマイオニーを見つめる。


を襲っていたのは、100%秘密の部屋の怪物よ」
「どうしてそう言えるのさ。もしかしたら、誰かの悪戯かも」
「度が過ぎてるわ。それに"血が欲しい"なんて・・・・ の家系とか分からないかしらね?」
「家系?」


なんで急に家系って言葉が出るのさ。



「血って事は、の血でしょう?当たり前だけど。 じゃなきゃダメ。てことは、の血の成分が欲しいってことよね。てことは、の親も祖父母も、と同じのが流れていた って事でしょう?」
「難しいけど、そうだよな」
「ダンブルドアが言うには、の家系はほぼグリフィンドールらしいわ」
「何時聞いたんだよ・・」

「とにかく! 唯一グリフィンドールじゃなかった人がいたらしいわ。名前は教えてもらえなかったけど。は知らないかしら?」



「ごめん・・・知らないや・・。両親の事だってわからないんだもん」


そう言うの顔は、どこか寂しげな顔だった。
最近、はずっと寂しそうな顔をする。


その顔を、僕は誰にも見せたくないと思って。
まったく違う話をしていても、そう思うなんて。

オカシイのかな。



オカシイよねぇ・・。