CHAMBER OF SECRETS....39
「ロン・・ロン?」
「なんだよ・・・まだ頭が起きてないのに、話しかけるなよぉー・・」
「が昨日、ハリーの所に行ってから帰ってきてないのよ。ソッチで寝てたりしてた?」
「透明マントを持ってすぐハリーの所に行っちゃったよ」
「な・・・ッ! こんな危ない時に夜間に歩かせるなんて!」
「ごめんってば! 俺達自身が焦ってて、を早く部屋から出さないとって思って・・・」
「"焦って"?」
「あー・・そこは突っ込まないで」
変ね と言いながらも頭をかしげる。
「じゃぁハリーの所に行ってみる?」
「もしかしたらハリーと一緒に寝てそうだもんな」
早足で医務室に向かう。
ちょっとした焦りが頭の中をかけめぐる。
廊下を10歩ほど行ったところに、透明マントで隠れながら寝ているを簡単に通り過ぎて。
・
「ハリー!」
「あ、おはよう。どうしたの、は?」
「え?」
「と一緒にいないの?」
「いないよ。こんな朝早くから来るわけないし。は朝が弱いし」
ニコニコしながらいうハリーに焦りが一瞬で頭の中を駆け巡る。
「じゃぁはもしかして・・・」
「え、どういう事?」
「ヤバイよ!今は秘密の部屋の怪物がウロウロしてるかもしれないっていうのに!」
「どういう事だよ!」
利き腕じゃない手で布団をボフッと殴る。
「が戻ってきてないのよ。昨日・・ていうか今日の夜中に、ハリーに会いに行ってるでしょう?それからが帰ってきてないのよ」
「が帰って行ったのは夜中の3時時半ぐらいだから・・・5時間も?!」
「私達はてっきりハリーと一緒にいるもんだと思ってたから」
「そんな事言う前に、を探せよ! になにかあったら絶対許さない!!」
大きな声を出して、私達をビクつかせた。
ハリーの顔に恐怖さえ覚えるほど。
「私達を怒らないでよ!どちらかと言えば、夜中に帰らせようとしていたハリーがいけないんでしょ!自分自身に怒りなさいよ!」
ハーマイオニーの意見を聞くと、納得してしまった。
そりゃそうだ。
あんな夜中に帰らせるなんて。
危ない時期なのに、どうして夜中と言う怖い時間に帰らせたんだろう。
「とにかく・・を探さなきゃ・・痛ッ」
「ダメだよ、ハリー動いちゃ!今骨が生えてきているんだから・・・一番痛い時らしいし」
「私達だけで探すから! 貴方は休まなきゃダメ!」
「の命にもしもって事があったらどうするんだよ!」
「少しは私達を頼ってもいいじゃない!」
ハーマイオニーは隣のベットから枕を引っ張って、ハリーの顔面へ向かって投げた。
「が危ない目にあってる可能性は五分五分だわ。安全だと思っていなきゃ、冷静さもかけちゃうわ。ロン、行きましょ」
「先生たちに言わなくて良いのかい?」
「言っちゃダメ」
「どうしてさ。ダンブルドアに頼んだら早めに見つかるかもしれないじゃないか」
「だから安全性は五分五分って言ってるじゃない。もし危ない目にあってたらどうするの?」
危ない目にあってたら。
もしも・・・ もしもだけど、がヴォルデモートに掴まってたら如何する?
より危険な目に合う可能性が高いに決まっている。
「それに、透明マントなんてスネイプに見つけられたとしたら、100%で取り上げられるわ」
「がいなくなるよりかはマシさ。早く探しに行けよ」
「OK」
「行きましょう、ロン」