CHAMBER OF SECRETS....30













「傷が大きくなってる?」


あれからすぐ、私はハリーに教えた。
ハリーは目を見開いて驚いて、ロンは頭を傾げながら私の話しを聞いた。



「グリフィンドール女生徒専用シャワー室があるでしょ?男専用シャワー室はわからないけど、目の前に鏡があるの。その鏡を見た時に気付いたの」
「大きくなってるってどれ位?」


私は首元と、もう1つボタンを外して傷を見せた。


「3倍ぐらいかな・・」
「言えなかったの! これ以上ハリーに心配をかける事なんて出来ないし、ハリーをこれ以上心配かける事出来なくって・・・」
「僕達以外の人に言った?」
「言ってない! ダンブルドア先生にも・・言おうと思ったけど、恥かしくていえなくって・・・・あ、でもマダム・ポンフリーには気付かれちゃったの!私が雨に濡れて気絶して大熱出した時に、寝ている私の汗を拭こうとした時に気付いたみたい・・」



一瞬、ハリーの手が上にあがった。
叩かれたこと無いけど、叩かれる! と思って目を瞑ると叩かれる衝撃じゃなく、傷に触れる温かな手。



「少し熱い・・・・」
「あ、こ・・これも何時もの事なの!別に病気とかじゃないし、大きくなって熱を帯びてるだけで、大丈―…」
「なら良かった」


ポンポンッと頭を撫でる。
そして、ぎゅっと私を抱きしめる。


「・・・・ハリー?」
「良かった。が秘密を持っていることは知っていたけど、ヴォルデモートの事とかじゃなくて良かった・・・・1人で戦おうとしてたら って思ったら、不安でしょうがなかったんだ」
「怒ってない・・・・?」
「怒らないよ」
「良かった・・」


そういって私はハリーをぎゅっと抱きしめ返した。
怒られるかと思ったから、涙がドバッと出てきて。





「ほんと・・あの2人を見てると、カップルにしか見えないわ」
「僕も今そう思った」
「世話が焼けるわねぇ・・・」

















私が泣きやんだ瞬間、次の授業のチャイムが始まった。
慌てて走っていくと、ギリギリで席につけた。

だけど・・・席はバラバラ。ありえないほどバラバラ。


右前にはハーマイオニーとパーバティ。
右後ろにはロンとシェーマス。
左後ろにハリーとディーン。
そして、左前にとドラコ。



・・・席変わってもらおうよ・・」
「もう時間が無いし、一時間ぐらい我慢しよ」


友達とくっ付いて座れば良いのに、なぜこうもバラバラに座るんだろうか。


「ドラコ・・隣に座らしてもらっても良い?」
「あぁ」


真横に置いていた荷物をササッと退かして、私を座らせようとする。
あんまり・・・座りたくないんだけどな。
渋々、席に着いた。



「悪かったな、前は・・・・は水が苦手なんだろう?」
「えぇ。でもドラコが悪いんじゃないわ。私が逃げ遅れたんだもん」
「それでもを置いて行ったんだから俺が悪い。悪かったな」


そう良いながらドラコは、私の頭を3回撫でる。
ハリーと違う・・もっとガッチリした掌にちょっと驚いた。