CHAMBER OF SECRETS....25















目を瞑って、ピクリとも動こうとしない。
嫌いな物を何回も浴びたせいで、疲れ果てたのは知っている。

だけど・・・・・



「先生・・は大丈夫ですよね?」
「大丈夫な訳が無いでしょ!」
「じゃぁは・・・!」
「数時間たったら目覚めるでしょう・・・・倒れるのも当たり前です。怖いものを一日何回も浴びてみなさい。恐怖で体が持ちません。それに・・」
「それに?」

「最近熱があるみたいですね。」


・・・・良かった。
恐ろしい事を言われるんじゃないか、とドキドキしていたけど、ただの風邪みたい。
ほっと肩を撫で下ろした。


「そういえばポッター。貴方は今日罰則を受ける日ですよね?」
「はぁ!?」
「ウィーズリーはトロフィー磨きで、ポッターはロックハート先生の部屋でファンレターの返事を書く作業を手伝うらしいですよ」
「そんな・・・・聞いてない!」
「・・・じゃぁ今聞きましたね。さぁ、行きなさい!それまでには起きてるでしょうから」



不満タラタラだったけど、の髪を少しだけ手で梳かし、頭にキスを落とした。
眠り姫みたいに、綺麗に寝てる



 " この寝顔を見れるのは、後何回かな・・"


って、思っちゃった。
嫌だけど、ダーズリー家に戻ったら毎日見れるのに。

最近、嫌な事ばっかり考えちゃうな・・。


「じゃぁね、

惜しむように。
なんか、心寂しい感じだった。








「・・・・起きてるんだったら、ちゃんと目を覚ましなさい」
「今、起きました」
「ウソおっしゃい。 薄目を開けて寝ていることぐらい分かります。ウィーズリーの双子が良くする手ですので」
「やっぱりバレちゃいましたか・・・」


ベットの上で動かない私を、なにも咎めない先生。


「ポッターは貴方に首ったけのようですね」
「ずっと私達一緒だったからお互いの依存度が高いんですよ。水が怖いからお風呂まで一緒だったので」
「まぁ、それは仲が良いですね!」



クスクスと笑いながら、少し崩れかけていた私の毛布をかけ直してくれた。
マメなのか、少しの許さないように丁寧に。


「でも、これからはお風呂をいっしょに入らない方が良いですね。異性として芽生えるのはお2人の自由ですが、それを見せる訳にはいきませんでしょう?」
「えぇ・・・多分我慢して入らないと、ダメかもしれないです」
「・・・何時から気付いていたんですか?」
「つい最近からです。グリフィンドール専用の浴室で、目の前の鏡を見てたら・・・」

「ダンブルドア先生には相談いたしましたか?」
「いえ、する必要ないかな って思ったので・・・」
「でも、それについては先生方は気になると思いますよ? 傷が移動した時点で異例なんですから。」



ハリーが座っていた椅子に座りながらも、私のほうに近付いてくる。
心配してくれてるのは、とっても嬉しい。
だけど、他の人に知れ渡って、最終的にハリーに知られたら 死にそうなほど心配しそうだから。



「スネイプ先生に言ってみては?」
「ご冗談を・・・見せる前に恥かしくて近寄れませんよ」


そうですね と笑いながら体を揺らす。



「でも、ポッターにはいつから教えなくてはなりません。大切な家族なんですから」
「何時かは・・話します。だから、先生からは言わないで下さい。」
「わかりました。私からは言いません。ですが、早まったり焦ったりはしないように。」
「はい」




「でも、異例ですね。貴女の傷跡が大きく熱を帯びてるなんて。」


服の上から、傷跡をみているような視線。
親指の第一関節ぐらいまでしかなかったのに。


指2本分ぐらいの大きさになるなんて。