離れたくない.....11
「ねぇ、・・・」
「何?ケビン・・・・」
「僕達、付き合ってもう一ヶ月以上。そろそろ良いんじゃないか?」
「え・・・・」
来るとは思っていたけど、そう言われると、苦しい。
拒否するのもどうかと思うし、ヤっちゃうのは絶対イヤ。
ケビン自身には魅力あると思うけど、やっぱりジョージがいい。
「ね? 今夜・・・良いだろう?」
ケビンは私の方を捕まえて、拒否・・出来ないようにしてくる。
ケビンの顔が近付いてくくる。
拒否したいよ・・・・・誰か・・・・ッ!
「ん・・・ン・・」
「・・・ッ・・」
ケビンが口の中に舌を入れようと、唇に、舌を当ててくる。
「拒否したら、どうなるかわかってるよね? 口開けて?」
「・・・・・ッ!!」
怖い。鋭い目・・・。 突き刺すような目の色に、体が震えている。
・・・ッ!
「よく、出来ました」
ケビンは両腕を捕まえて、壁際に追い込んで、キスをする。
舌が入ってきて、私の舌を掴む。 ジョージと違う。 ジョージはこんなキスしないよ・・・1
ジョージ・・・ジョージのキスはとっても優しいよ!
「・・・ッ・・ぁ・・」
何時も思う。
ケビンとキスをしている時は、自分が穢れる気がする。
ジョージと一緒にいたときが、綺麗で純粋でピッカピカ! ってワケじゃないけど、
キスをするたび、心に黒い部分が大きくなっていて、心に染み付いて取れなくなる。
取りたいよ・・・・黒い痕を消したいよ・・
「・・・っ・・あ!」
ケビンの口から流れ込んでくる、唾液と息。
「結構、キス上手いんだな。ウィーズリーにでも教えられたのか?」
「え!?」
「ジョージ・ウィーズリー。調べさせてもらったよ、色々と。君がジョージ・ウィーズリーの元へ帰ろうとしたら、君の家も、ウィーズリー家も潰れると思え。まぁ、ウィーズリー家ほど、簡単に潰せる家は無いだろうがな」
「酷いコトいわないでよ!」
「酷いのはどっちだ? キスをしても、100%受け止めず、どこか嫌がる。」
「恥ずかしくて・・!」
「恥ずかしい?なら、その羞恥心を今日無くしてもらおうか。」
頭が、黒く支配される。
「10時に僕の部屋。わかったね」
「・・・ぁ・・」
「有無は言わせないよ」
どうしよう・・・。
私は、ケビンから逃げるように自分の寮へ向かった。
後から考えれば、ジョージに会いたかったんだろう。
ジョージに会って、黒い部分を取り除いて欲しかったんだろう。
会うだけなら、許される と信じてた。