君を忘れないと 僕は誓った
君が書いた教科書の落書きは 徐々に薄れて 何時かは消えていく
恋したときは 精一杯に思いをぶつけていた
なのに、
今の僕は 君の顔すらボンヤリとしか思い出せない
記憶って適当で 言われた言葉とか、
ささやきあった言葉は忘れないのに 映像は時間がたつほど 消えていく
君の顔が思い出せないんだ
笑顔が可愛い っていってたのに
どんな顔だったかな・・・・
Face
「シリウス・・・・」
「大丈夫?」
「が死んでもう・・一ヶ月なのに・・ずっと泣いてるわよ? あまり寝てないみたいだし・・・」
「シリウス元気を出せよ、は・・・・シリウスを助けて死んだんだから、本望よ」
そう、は禁断の森の近くにいた俺が、黒いバケモノに襲われそうになったとき、
俺を守ろうと目の前に出た瞬間、の体は真っ二つに引き千切られた。
僕はその光景を目の前で見たのもあって、声が出なくなった。
喋ろうとした時、の声が頭に響く。
そして、あの時の映像が頭を過ぎる。 怖い。
のお墓の前にいくと、小さくだけど声が出る。小さくだけどね。
「はシリウスを守ったから、嬉しがってるって」
そんなわけない。は真っ二つに割られたんだぞ?
どこがどう幸せなんだろう。
涙が脳みそまで溜まって見えないのかな。
写真が何処にあるのかもわからない。
なにもかもがわからない。
「シリウス、の写真があったわ」
リーのポケットから二枚写真が出る。
大きな口を開けて、手をバンバン机に向かって当てていて大笑いをしている。
もう一枚は、のペットの梟が死んだ時に、泣いている顔だった。
とっても綺麗で、とっても愛おしい。
僕は写真を抱きしめて、涙を流した。
こんなに可愛い子が死んでいった。
どうして僕は、杖を出していなかったんだろうか。
最後にキスしたのは、血がしたたる唇に、深々とキスをした。
もっと感じていたい。
もっと君の匂いを感じていたかった。
小さな体なのに、僕を守ってくれた。僕をすごく、愛してくれた。
愛されているのに、僕は答えられたかな。もっと・・・もっと・・・・愛してると囁けばよかった。
君だけは失いたくなかったのに。すべて僕のせいで・・・・
ありがとうじゃ終わらないよ。
まだ、ありがとう って言いたいから、僕に笑顔を向けておくれよ。
好きだ・・・ ずっと好きだ。
愛してるから 僕の体を抱きしめてくれないか。
もっと・・・ 僕に笑顔を向けて。
神様、僕の人生を半分にしていいから、どうか・・・を・・・