この世界に君と僕だけだったら。


二人しかいなかったならば、君は僕を愛してくれただろうか。









  僕 を 選 ん で










はハリーの彼女。
は僕の事は、彼氏の親友としか思っていないだろう。

ハリーよりも僕のほうが長い恋をしていたのに。
実らないとは知っていたけど。



「ロン!」
「どうしたの??」



君が話しかけてくれれば、身体に流れているすべての血が沸騰した。


「ハリー知らない?」
「さぁ・・・? そういえば、ジョージに呼ばれてたよ」
「そう・・ありがと」


嘘も何回もついた。 君に好かれようとして。
でも無駄な嘘だってことはわかる。 利益がまったくないから。



「ロンは好きな人いるの?」
「いるよ」
「当ててあげる・・・言わないでよ・・・・んー・・・」


誰も当てて なんて言ってないのに、ひとりでに悩む。
軽く頭を抱えてる姿がとっても可愛くて、難しく、難しく、と思ってしまう。


「髪の色は?」
「黒く見えるときもあるし、茶色く見えるときもあるよ」



それはの髪だよ。 喉を奥底で止まる。
声に出すことがこれまで勇気がいるとは思わなかった。


「ハーマイオニーは栗色だし・・・・アンジェリーナは・・・アンジェリーナ!?」
「年上は好みじゃないよ」


僕が好きなのは同い年の子だよ。
そう言ったら、目を見開かせて驚く。

卑怯だよ・・・ これ以上好きにさせないでよ・・・



「最大のヒントを言って!」
「最大のヒント!? 難しいなぁ・・・」


どういえば良いのか。
ハリーの愛する人・・・バカバカしい。
僕の目の前にいる子・・・・僕はそんな事言うキャラじゃない。

はぁぁぁぁぁぁぁ・・・・。



の事を世界で一番分かってる人・・かな?」



の事はが一番わかってる。
が教えてくれたイッキュサン? とかが思いつきそうだよね。

はキョトンとした顔のまま、止まる。







「もしかしてハリー!?」





・・・・・なわけないじゃん。


「ありえないよ。僕はそのケないから」
「だよね・・・・一瞬頭が壊れそうになったけど・・・よかった・・・そうだったらどうしようか!って思っちゃったよ」


アハハ!と笑いながら、また考える。


「誰だろ・・・私の事を世界で一番わかっている人・・・お母さん?・・・・ロンは会ったことないし、ありえない。」
「考えてネ。僕は絶対教えないから」
「ケチンボー!!」




僕は矛盾している。


をハリーから奪いたい。
ハリーとこのまま仲良くしていたい。



いつか、この思いが爆発するだろう。
それが、あと2分後に怒るかもしれない。