貴方のタイプの子ってどんなの?
貴方のタイプの女の子になりたいの。
貴方だけの。 貴方の好きな子に。
どんな子がタイプなの?
「、また勉強するのか?」
「だって、負けられないもん・・・」
「グレンジャーにかい? アイツには勝てるわけ無いさ!勉強以外に楽しいことが無いヤツだから」
「だって、ドラコが頭いい子が好き言ったもん。私、ハーマイオニーよりもバカだもん」
そういってドラコの前から走り去る。
だって言ってたじゃん。
「知的な女って、それだけで価値があるよな。嫁にするなら知的な女だろ」って。
なんて話をしてるんだ! とは思ったけど、やっぱり心に引っかかる。
私は学年で48位。ドラコは学年で12位。
差が数字として現れる。 こんなんじゃ彼女失格だよ・・・
「お前って不思議だよなー。 見た目秀才なのにバカってさ」
よく言われた。前の彼氏にだって、友達にだって、親にだって言われた。
自分だってそう思う。漫画とかテレビの見すぎで眼鏡をかけて。
勉強して目が悪くなったんだって勝手にイメージされちゃってさ。それに答えるのがどれだけ大変だったか・・・・。
羽を伸ばせると思ってホグワーツに転入したのに、また繰り返すなんて。
しかも大好きなドラコのタイプが知的な女だなんて。
女は相手に合わしたがるんだから。
好きな人色に染まりたがるから。 ホント、面倒くさい人間だよね、女って。
「ねぇ・・・勉強教えてもらって良い?」
「良いよ」
学年4位のサムにお願いする。
同じ寮だし、結構仲が良いほうだし・・。 良いよね。
「ありがとう」
「いえいえ、どういたしまして。」
ちょっと馴れ馴れしい。肩に手を乗せて、サムの方へ引っ張られる。
でも・・しょうがないし・・・・・
「何がわからないの?」
「え・・あ、・・・杖を使って術を出すのが・・・・」
「全部?」
「ほぼ全部」
「じゃぁ、頑張らないといけないよね」
頭を摩られて、なにか嫌な感じはしたけど、逃げ出せる状態じゃないし・・・
「お願いします・・・」
・
「・・・・やった!出来た!」
「そうそう。その調子! ・・・完璧!」
「やった!」
なんとか範囲までいけた。サムのお陰で応用までなんとか出来たし。
物を浮かして、しかも物を編ませたり。魔法ってやっぱり凄い。
「ありがとうね、サム」
「全然!僕はなにもしてないよ。が頑張ったから。あ、そうだ・・・試したいことあるんだけど」
「試したいこと?」
「ガリ勉はアッチの方も色々勉強してるんじゃない?」
「え・・?」
「僕の経験では、一番反応が良いし、抵抗力も弱いから・・・奪いやすいんだよね」
「私、勉強以外は興味ないから・・ッ!!」
教科書を投げつけて、その場から逃げさる。
私のバージンはドラコにしかあげないもんっ!!
「・・・あ、!!」
「・・え?」
走って間もないのに、いきなり止められて足が絡まりそうになる。
「あのな・・その、さっきの事なんだけど・・・・別にだったら知的じゃなくても良い」
「・・・・・どういうこと?」
「そりゃ知的な子だったら将来的に楽だけど、なら別にそのまんまで良いし。別に学校だけの勉強で頭が良いか悪いかって分かんないって。社会に出たら、人間関係とかが必要だし。俺はそう言う意味の"知的さ"が好きなんだ。は友達多いし、俺の心ガッチリ掴んじゃってるし」
ガラにもなく照れながら、ほっぺをポリポリ掻く。
こっちもドキドキして、お互いの目が見れない。
「俺のタイプは。わかった?」
「わかった・・・」
嬉笑いと、照れ笑いがまざって、ほっぺが引きつりそう。
二日後に行われたテスト。
何故かサラサラと、手が勝手に動いていった。
結果・・・・学年2位!
ハーマイオニーには負けちゃったけど、ドラコには勝った!
「ドラコ!やっと勝てた!」
「勝つなって・・・彼女よりもバカな彼氏って・・・・」
「ドラコはドラコだからいーのv」
「俺もまだ勉強しなきゃいけないじゃないか」
「知的な子が好きって言ったからだよー!私、本当は天才だったみたい! ただ勉強しなかっただけで」
「勉強してたら頭良くなるから・・・・天才じゃないし」
ドラコはフッと笑いながら、私にキスをする。
温かい唇で、私の体は溶けてしまいそう。