雨のキス
「」
「なによ」
「キスもさせて?」
「えっ・・・こ、こんなところで・・・」
「いいじゃん。ちょっとぐらい・・・・」
「恥ずかしいのっ!」
そういって、私はハリーから逃げてしまった。
これが、ハリーの拗ねた原因。
こんな事ですねるって・・・あんたは幼稚園児かっ!!
「ハリー、飛行訓練行きましょう?」
「一人で行けよ」
なによ。そのそっけない態度。めっちゃくちゃムカツクんですけど。
「ハリー・・・・そんなに拗ねなくていいじゃない。子供みたいよ?」
「僕が子供?そんなわけないよ。の方が子供さ」
ムッキィー!!上から見下してる言い方!! 落ち着け、自分。落ち着こう・・・。
「授業に遅れるわよ?ハリーの好きな飛行訓練よ?」
は手を握って、ハリーを立たせた。ハリーも渋々、飛行訓練の授業を受けに行った。
ハリーはやっぱり飛行訓練が好きなので、さっきまで拗ねていたのが嘘のように笑顔だった。
私は飛行訓練・・・正直言うと嫌い。ハリーが好きって言って、大嫌いから嫌いになったの。
高いところが苦手だし、あのフワフワ感が酔いそうで気持ち悪い・・・・。
試験の時なんか、本気で我慢しないとムリ。
普通の授業の時は5mぐらい飛ぶのが限界。
「!こっちまで来てみなよっ!」」
ハリーがだいぶ上から大きな声で叫んでくる。
ムリだってばぁ・・・高すぎ。
「ハリーも知ってるでしょぉ〜!そこまで飛べないのっ!!」
私が叫んでみると、ハリーが急高速で私の所まで降りてきた。
「だったら僕の箒に乗りなよっ!」
ハリーが自分が乗っていた位置よりちょっと後ろに下がって、私一人が入れるぐらいの隙間を作った。
「ムリ、ムリ、ムリ!!怖いもんっ!」
「大丈夫だよ!僕はシーカーだよ?それぐらい大丈夫さっ!」
ハリーは私の腕を引っ張って箒の目の前まで来させた。
私は渋々箒にのった。皆こっちを見ていて、どうなるのか楽しみにしていた。
「じゃぁ行くよっ!」
決心が付くまもなく、びゅんと空高く上がる。後ろにいるハリーの気配もしなくて、めちゃくちゃ怖かった。
「?大丈夫・・?」
「大丈夫じゃない。高すぎ・・・・」
自分が高所恐怖症じゃないかと思うぐらい、怖い。
「50mは軽くいってるなぁ・・」
50?私の限界超えてるし・・・・
「ね、ねぇ・・もう降りない?」
「ダメ」
「なんでっ!?」
「キスしてくれたらいいよ」
こいつ・・・・忘れてないし
「こんな状況で出来るわけないでしょっ!!」
「でも出来ないと降りられないよ?」
「後ろ向けるわけ無いじゃない!」
「頑張ってみれば・・?」
はしかたなく、後ろを振り向いてみた。
ハリーの顔が近づいてきて、唇が重なる瞬間。
”ザーーーーー ザーーーーー”
急に大雨が降ってきて、キス出来るような状態じゃなかった。
ハリーもそれを判断して、箒を飛ばし、近くの木に降りていった。
「もぉ・・・・びっしょびしょ・・・」
とハリーは雨の雫を振りはらった。
「マントとか着とけば良かったぁ・・・」
はブラウスとネクタイ。ハリーはちゃんと全部を着ていた。
「きゃっ!」
「どうしたの?・・?」
「ちょ、ちょっとハリー。こっち見ないで!!」
「え・・・・なんで・・?」
「いいからっ!」
ハリーはしょうがなくに背を向けた。
は内心ドキドキ。ブラウスが透けて、下着が見えてしまっている。
「ハリー・・?マント貸してくれない・・?」
「いいけど?」
ハリーはマントを脱いで、にかけようとした。だが、動きが止まった。
背中からだが下着が見えている。それにドキッとしてしまった。
「・・?」
「、ちょっと立てくれない?」
「・・?いいけど・・・・?」
はゆっくりと立ち上がった。体がガタガタ震えているのがわかった。
「こっち向いて?」
がゆっくりと振り向くと、ハリーはまたもやドキッとしてしまった。
の髪の毛が顔にくっついているし、上目遣いで、心臓が爆発寸前。
マントをかけるよりも・・・。
「きゃっ!」
の背を木に当て、唇を一気に合わせた。
「ん・・・んっ!!・・・もぅ!こんなときにっ!」
たった数秒だけど、唇を重ねたことが嬉しかった。
唇からは吐息、顔はさっきよりもほんのり桜色になっていて、可愛かった。
「さっきよりは、暖かくなったでしょ?」
は顔を真っ赤にして、下を向いた。
可愛い
「もっとしてあげてもいいけど?」
「結構です!」
にキッパリ断られたけど、そう簡単に引き下がると思うのかい?
まだまださせて貰うよ。
次の日、の胸元に痕が残っていて、ハリーのほっぺが赤くなっていたのは、言うまでもない。
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うわっ!中途半端っ!!
30分で書くってこんなのしかつくれないのね。
やっぱりちょっと悩んだ方がよかったか・・・。(ぇ
感想など、BBSにてお待ちしておりますv